SankeiBiz for mobile

スマホで体験ライブ“お持ち帰り” CD不況でビジネスチャンス

ニュースカテゴリ:企業のサービス

スマホで体験ライブ“お持ち帰り” CD不況でビジネスチャンス

更新

 いま体験したライブを“お持ち帰り”できます-。ライブ終了後、来場者だけにその日の音源や映像をスマートフォン(高機能携帯電話)やパソコンで追体験できるようにするサービスが相次いで誕生している。

 アイドル以外の音楽CD販売が落ち込む中、ライブ人気は高まっており、音楽関係者はライブの「付加価値」を高めることで、動員増と新たなビジネスチャンスを作ろうとしている。

 東京・渋谷のオーチャードホールで10月中旬に開かれた野口五郎さん(56)のコンサート。終演後に配られたQRコードをスマートフォンで読み込むと、ついさっき目にした2曲の映像がダウンロードされた。

 「テイクアウトライブ」というこのサービスは野口さん自身が考案。開発したフォネックス・コミュニケーションズは「QRコード入りのグッズを販売することで、新たなライブの付加価値や収益になる」と話し、ほかのアーティストにもサービス活用を呼びかける方針だ。

 ライブ音源を当日のうちに録音・配信する「LIVE to GO」サービスを11月下旬に始めるのが、TBSラジオ&コミュニケーションズ。同社などは6月から赤坂BLITZ(東京・赤坂)で同様のサービスを導入しており、その出張版となる。

 来場者は会場でパスワード入りカードを購入し、専用サイトで楽曲をダウンロードする。赤坂BLITZでは10公演近くで利用され、来場者の平均4割超がカードを購入した。カードの販売価格や配信楽曲数は主催者側が決められる。

 日本レコード協会によると、CDなど音楽ソフト売上額は平成10年の6075億円がピークで、23年は3618億円。音楽配信売上額も21年(910億円)以降減少している。

 一方、チケット販売大手のぴあによると、音楽ライブの市場規模は14年の1284億円から23年は1634億円に増え、「CD不況でライブの比重を増やすアーティストは増えている」とコンサートプロモーターズ協会。

 野口さんは「今見たコンサートを帰りの電車で見返せる。エンターテインメントの楽しさをもっと実感してほしい」と期待。

 TBSラジオは「ラジオ放送で培った技術やノウハウを生かしたサービス。CDの売り上げが低迷する中、アーティストの活動を少しでも後押ししたい」と力を込める。(三品貴志)

ランキング