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NEC、断腸の思いで構造改革 国内携帯市場の消耗戦どう打破するか
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NECの遠藤信博社長
「欧州債務危機の影響もあり脱出できる傾向がみえなかった。日本市場を含め一本やりの成長は難しく、断腸の思いで構造改革を行った。NECがある程度の規模で事業を遂行する方向感を作り上げる必要があった。人的削減という構造改革は終了したが、売り上げを上げる努力と事務業務の外部委託などの効率化は継続的に行う」
「中間決算で上方修正したが、下期はまだ市場が安定せず、予算のやりくりをする必要がある。欧州はすぐに好転しない一方、日本の政権交代への期待はそれなりにある。国が中長期の成長戦略を基に税金、社会保障、人口問題などへの方向感を作ってもらいたい。基軸になるのは、人口をあるレベルに保ちながら成長戦略を描くこと。その戦略でどこに核を置いて産業を育てるかが問題だ。かつて日本が世界に価値観を示した『製造』の評価が他国からみてすでに劣っている。次のコアを考えない限り、日本が価値のない国として認められてしまう」
「ITとネットワーク、そして社会インフラで培った技術だ。それが国内外でNECが価値を提供できるもの。売り上げ成長率は、情報通信技術の領域はGDP(国内総生産)の伸びに比例する。NECは国内事業の比率がまだ高いので、日本のGDP比率に比例するだろう。そこに海外事業を含めてプラス1%を上乗せしたい。ただ、世界市場が全体的に沈む現状で、社会インフラ中心の事業では高成長のイメージはしにくい」
「前回策定した中期経営計画は2012年度で海外売上高比率25%を目指したが、そういう状況でもない。だが、海外比率を高めるのは必須。今後3年間でグローバルで貢献できる領域を選択して海外で足場を作り、その結果として現在は15%の海外比率を高める。今までのようにハードウエア中心ではなく、システム、ソリューションを作り、プラットホームを提供するビジネスを行う」
「中期経営計画策定の時期に答えが出るかは分からないが、さまざまなパートナーシップを模索している。国内他社だけでなく、韓国サムスン電子、米アップルが席巻する国内市場の消耗戦を打破して世界に打って出ないといけない。電機メーカーの不振は結局、グローバル化に慣れていなかったのが問題だった」(是永桂一)