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日航、稲盛取締役退任を正式発表 「再建は毎日命が縮む思い」
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日本航空は19日、稲盛和夫名誉会長が3月31日付で取締役から退任すると正式に発表した。名誉会長は引き続き務めるが、直接経営には関与せず、助言などにとどめる。破綻後の経営を立て直した稲盛氏が一線から退くことで、生え抜きの植木義晴社長を中心とした経営体制へ移行する。
稲盛氏は同日の会見で「(2010年2月の会長就任から)3年ぐらい全力投球でがんばるといってきた。3年が経過するためやめさせていただくと申し上げた」と退任理由を説明。再建に当たった3年間を「(再建を)引き受けたときは全く自信がなかった。毎日毎日命が縮む思いだった」と振り返る一方、「心残りはない。倒産という死のふちからはい上がってくれた」と社員に感謝した。
今後については「完全に実際の経営からは手を引く。他の企業から頼まれても引き受けるつもりはない」とし、「京都賞」を主催する稲盛財団の運営や慈善事業に専念する。
稲盛氏は、当時の鳩山由紀夫首相の要請を受けて会社更生法の適用を申請した日航の会長に就任。人員・給与の大幅カットや不採算路線からの撤退、燃費効率の悪いジャンボ機の退役など、コスト削減を軸とする経営改革を進めた。昨年9月には東京証券取引所への再上場を果たし、足元の業績は大幅に改善している。