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アウトレット2強の争い激化 三菱地所vs三井不動産
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開業した「酒々井プレミアム・アウトレット」に駆け込む行列客ら。開業時間は正午の予定より約30分早まった=19日、千葉県酒々井町 ブランド品を格安に販売する「アウトレット」商業施設をめぐり、三菱地所と三井不動産の2強による勢力争いが激化している。三菱地所は19日、千葉県酒々井(しすい)町に新たな施設「酒々井プレミアム・アウトレット」を開業。成田空港から車で約10分と近く、訪日外国人の集客を強化する。一方、三井不動産は既存施設の増床などで迎え撃つ。
「この店を旗艦店に育てたい」
三菱地所のアウトレット運営会社である三菱地所・サイモンの山中拓郎社長は19日、オープン前に約3500人が行列をつくった新施設への期待を語った。
同社は米国発の事業ノウハウを生かし、「御殿場プレミアム・アウトレット」(静岡県御殿場市)など国内9カ所でアウトレット施設を展開する。酒々井には121店が出店。米アウトドアブランド「マーモット」や米メジャーリーグ公式帽子を売る「ニューエラ」など8店がアウトレットで国内初出店となる。
集客戦略でカギを握るのは訪日外国人だ。関西空港に近い「りんくうプレミアム・アウトレット」(大阪府泉佐野市)では、中国人客の集客に成功。成田空港に近い酒々井で“二匹目のドジョウ”を狙う。アウトレット初の外貨両替店を設置し、英語や中国語など外国語対応できるスタッフをそろえた。
山中社長は、新施設の開業で「外国人の観光で人気が高い場所に施設が整った」と自信を示した。
一方、1995年からアウトレット事業を展開する三井不動産は、国内12カ所で施設を構え、事業規模は「年間売上高約2500億円まで伸びた」(藤波伯彰アウトレット部長)。規模では、三菱地所とほぼ肩を並べる。
酒々井を開業させた三菱を意識した対抗戦略として、4月で開業1年を迎えた「三井アウトレットパーク木更津」(千葉県木更津市)を増床する方針。
来夏に店舗数を174店から約220店へ増やす。4月下旬からは成田空港への直行バス路線を新設し、「訪日外国人の集客策も努力したい」(大場修アウトレット部アセットマネジメントグループ長)と意気込む。
アウトレットの国内市場は微増傾向。ネット通販の台頭などに押され、飽和状態との指摘があるが、「世代によっては認知度が低く、顧客を掘り起こす余地がある」。安倍政権の経済政策「アベノミクス」による株高効果で、アウトレットの店頭でも「高額品が動き始めている」(三井不動産)のも追い風となり、当面、2強による集客合戦が続きそうだ。