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証券各社、早くもNISA口座争奪戦 投資家囲い込みへ動く

ニュースカテゴリ:企業の金融

証券各社、早くもNISA口座争奪戦 投資家囲い込みへ動く

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「少額投資非課税制度」の愛称「NISA(ニーサ)」を発表した日本証券業協会の前哲夫会長(右から2人目)と女優の黒木瞳さん(右)ら=4月30日、東京都中央区(栗橋隆悦撮影)  株式や投資信託などへの年100万円までの投資に関して配当、売却益が非課税となる「少額投資非課税制度」(日本版ISA)が2014年1月に始まるのを前に、証券会社が早くも顧客の囲い込みに動いている。

 安倍政権の経済政策「アベノミクス」への期待から日経平均株価が上昇し、個人投資家が株式などのリスク資産への関心を高めているのが追い風だ。「NISA(ニーサ)」という公式の愛称も決まり、口座開設の受け付けが始まるとされる秋に向けて競争が激しくなりそうだ。

 大和証券は4月4日に申し込み予約の受け付けを始め、すでに既存の証券顧客を中心に数万件の申し込み予約を得た。

 5月にはニーサをテーマとした大規模なセミナーも企画しており、同社の担当者は「株式や投資信託など豊富な商品で差別化を図りたい」と意気込む。現在開設を進めている、出店コストを通常店舗の約5分の1に抑えた小型営業所も戦力とする。

 野村証券は、全国約170支店で開催しているセミナーの拡充を急ぐ。当初は月1回、各回50人程度の参加を想定していたが、100人超が殺到するセミナーが出ているという。

 銀行系証券は、銀行から預金者の仲介を受けるなど「銀・証連携」を強化していく方針だ。三菱UFJフィナンシャル・グループは傘下の銀行と証券で、ニーサで50万口座の獲得を目指す。

 グループ各社でキャンペーンを行うほか、「ISA用のグループ統一商品もつくりたい」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の西本浩二常務)と話す。

 SMBC日興証券も親会社の三井住友銀行と連携、「ISAは銀行系証券が有利」(久保哲也社長)と自信を見せる。

 ネット証券も、最大手のSBI証券が3月29日から口座開設の予約申し込みの受け付けをスタートさせ、1カ月で目標口座の3割以上を獲得。

 三菱UFJフィナンシャル・グループのカブドットコム証券は「アベノミクスで銀行からの仲介が増え、裾野を拡大する局面だ」(斎藤正勝社長)として、10万口座の獲得を掲げる。

 野村アセットマネジメントでは、ニーサの利用が初年度に約500万人あると予測するが、足元の株価上昇ピッチから上振れる可能性があるとみている。

【用語解説】NISA

 英国が1999年に導入した「ISA」を参考に、個人の「貯蓄から投資へ」の流れを促す目的の制度。同制度では年間100万円までの投資信託などの投資で、配当金や売却益が5年間非課税となる。株式や投資信託の売却益などへの軽減税率が今年末に廃止となることに伴う措置。

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