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日銀景気判断「回復」復活へ 決定会合で検討 「異次元」効果じわり
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日銀は10、11日に開く金融政策決定会合で、景気判断を上方修正し、2年半ぶりに「回復」という表現の復活を検討する。消費者物価の上昇率「2年程度で2%」の目標は維持する。6月の全国企業短期経済観測調査(短観)で企業の景況感の改善が確認でき、5月の消費者物価指数が7カ月ぶりにマイナス圏を脱するなど、景気の回復傾向が強まっていると判断した。
4日で導入から3カ月の「異次元」の金融緩和が、デフレ脱却に向け実体経済に波及しつつある。
前回の6月の決定会合では、景気の現状判断を「持ち直している」としていたが、判断を引き上げ「緩やかに回復している」などの表現を盛り込むことを検討する。景気判断で「回復」の表現が復活すれば2011年1月以来、上方修正は7カ月連続となる。
今回の決定会合では、日銀が4月に発表した景気や物価の見通しを示す「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」の点検と評価が主な議題。景気が良くなれば、高くてもモノが売れるため物価は上昇する。
展望リポートは、消費税率引き上げの影響を除く物価上昇率を2015年度で1.9%と見通していた。5月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く)が前年同月比で横ばいと物価が下がらず、今後も上昇が見込めるため、展望リポートの見通しを維持する。
日銀は黒田東彦(はるひこ)総裁が就任直後の4月4日、安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」で“第1の矢”となる異次元の金融緩和を導入した。導入当初に急速な株高と円安を演出。その後、調整局面に入ったが、足元では再び株高と円安傾向が続く。円安の定着などで、6月の短観では企業の景況感を示す業況判断指数が、大企業・製造業で1年9カ月ぶりにプラスに転じた。
市場に大量の資金を供給する異次元緩和の目的の一つは、設備投資の元手となる企業への貸し出しを増やし、景気を刺激することだ。5月の国内銀行の貸出残高は前年同月比で2.1%上昇。短観で大企業・全産業の13年度の設備投資計画が5.5%増となるなど、緩和の効果が表れつつある。
ただ、6月の短観では中小企業の景況感は改善したものの、なおマイナス圏だった。雇用状況も製造業を中心に余剰感がある。8月までに出そろう経済指標を見極める必要があるとの見方も日銀内にはあり、決定会合では景気の現状について慎重に議論する。