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準天頂衛星「みちびき」、精度1mのGPS実験スタート

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準天頂衛星「みちびき」、精度1mのGPS実験スタート

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スマートフォンの画面に映るキャラクターの解説を楽しむ参加者=26日、種子島  ソフトバンクグループと内閣府所管の財団法人衛星測位利用推進センター(SPAC)は、鹿児島県種子島で、準天頂衛星「みちびき」による高精度な位置情報測位機能や拡張現実(AR)機能を確認する国内最大規模の実証実験を開始した。

 実験の成果は観光ビジネスや災害時の行動把握・情報伝達などに活用していく。政府は世界最高水準の精度の高さやコンテンツ(情報の内容)の競争力を武器にアジア地域などに売り込む方針だ。

 みちびきは、衛星からの信号をほぼ真上から受信する軌道を回るため、山岳などで誤差の出やすい衛星利用測位システム(GPS)の精度を1メートル前後まで高める位置情報補正機能を装備。政府は2010年9月に打ち上げた初号機に続き、19年までに4機で24時間カバーする計画。

 実験は、SPACやソフトバンクのほか、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、県内自治体、ソニーや日立製作所なども協力。約4450平方キロメートルの種子島全域で、11月4日まで3回に分けて島内外の約300人のモニターが参加して行われる。

 みちびきで精度補正されたGPS信号を利用者が携帯するたばこ箱の半分ほどの受信機を経由してスマートフォン(高機能携帯電話)に表示。屋外のほか、博物館など屋内でも正確な位置を把握し、特定の場所に近づくとスマホの画面にキャラクターなどが登場して詳しい解説などを視聴できる。

 また、みちびきから、携帯電話の基地局を経由せずに利用者のスマホに直接ショートメッセージを送信する初めての衛星情報発信機能も実験する。観光ビジネスへの本格活用のほか、利用者の行動の推移データを分析。衛星利用の情報送信の有用性などを確認し、災害時の活用も検討していく。

 26日の実験初日は、台風27号の接近で来島できなかった人たちを除く約90人が参加。快晴となった種子島の観光スポットを駆け巡った。埼玉県からきた大学生(20)は「種子島を見てみたかったけど、拡張現実がすごく楽しかった」と話した。

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