９月に立ち上げた寄居新工場の減価償却費の増加などを、為替が円安に推移したことによる増益が補った。為替レートは１ドル＝９９円、１ユーロ＝１３０円と前年同期に比べドルで２０円、ユーロで２９円それぞれ円安に推移。営業利益ベースで１７６６億円の増益要因となった。

　中国を含むグループ販売台数は、新車投入効果が奏功し、二輪車で７．２％増の８２７万台、四輪車が２．６％増の２０４万６０００台となった。

　二輪車はインド、インドネシア、ブラジルで大きく伸び、四輪車は北米、日本で伸長した。

　１４年３月期通期の業績については、売上高、営業利益、最終利益の予想をそれぞれ据え置いた。ただ、消費増税前の駆け込み需要などは織り込んでいない。

　賃金アップについて、業績が改善していることなどを踏まえ、岩村哲夫副社長は「利益が上がるということは、従業員に還元するのは当然のこと」と述べるなど前向きな姿勢を示した。