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東電、10支店の廃止案浮上 持ち株会社制への早期移行も視野
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東京電力の合理化策として、各県庁所在地などに置く10支店の廃止案が浮上していることが8日、分かった。支店廃止に伴う余剰人員を福島第1原子力発電所の汚染水対策に回すことも検討する。また、発電と送配電を分ける「発送電分離」に向けて、持ち株会社制への早期移行も視野に入れる。
東電の供給エリアは9都県に及び、各県に1つずつ支店を置く(都内は東京支店と多摩支店)。各支店は、それぞれ複数の支社を抱え、本店-支店-支社の3層構造になっている。
支店は、支社の人事や予算に強い権限を持つが、中間組織である全10支店を廃止すると、本店と支社が直接つながり、組織の効率化が進むとみられる。そうなれば、1000人規模の人員が余り、汚染水対策や廃炉、復興支援などに回せるようになる。
一方、東電は将来の持ち株会社化を見据えて、4月に社内分社を実施。「燃料・火力」「送配電」「小売り」の3つの事業部門と、人事・企画などの間接部門「コーポレート(本社機能)」に再編した。新体制では、間接部門が持ち株会社となり、現在の3つの事業部門を子会社にする方向で検討する。
政府は「発送電分離」を2018~20年度に実施する計画。電力各社の事業分社化を可能にする電気事業法改正案を来年に成立させ、16年春の施行を目指す。
東電は改正法の施行後、速やかに持ち株会社に移行したい考えで、早ければ16年中も視野に入れる。これらの改革案は、年内をメドに改定する総合特別事業計画(再建計画)に盛り込みたい考えだ。
茂木敏充経済産業相は8日の閣議後記者会見で東電の経営体制見直しにふれ、「各電力会社が、電力システム改革を先取りして社内体制を整えるのは望ましい方向」と評価した。