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【未来へ駆ける 東京モーターショー2013】進むIT・電動化 電機メーカー、車載市場に攻勢
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三菱電機の試作車「xDAS」(小島清利撮影) ■ITで融合
「第43回東京モーターショー」では、積水ハウスと東芝、ホンダの異業種の3社がユニークな合同ブースを出展した。「スマート・モビリティー・シティー2013」と題したこの展示ブースは、住まいと家電、クルマがつながる未来の暮らしを表現したものだ。
3社が掲げたスマートコミュニティーは、ITを活用し電力や交通、生活情報など、あらゆるインフラの統合的な管理と最適な運用をめざす。その軸となるのがクルマと住宅だ。3社はおのおのが持つノウハウを融合した。
国内外36カ所でスマートコミュニティーのプロジェクトを展開する東芝の田中久雄社長は「住まいとクルマのノウハウを持つ2社と組み、多角的な技術視点でスマートコミュニティーを実現したい」と述べ、業界を超えた連携の意義を強調した。
さらに田中社長は「幅広いエネルギーに関する技術力を持っていることが東芝の強みだ」と訴える。住まいとクルマを安全・快適に動かすためには、エネルギーが欠かせない。クルマや住まいの“スマート化”において、電機メーカーの役割はますます大きくなっている。
■技術をアピール
一方、電子化が進むクルマの現状は、電機メーカーが自社技術を示すバロメーターでもある。
三菱電機は東京モーターショーに、電気自動車(EV)の試作車「EMIRAI2(イーミライツー)」を出展した。3台のモーターを搭載し、走行性能を高めた4輪駆動EVの「xEV(エックスイーブイ)」と、センサーや映像処理技術で運転の安全性・利便性を高めた「xDAS(エックスダス)」は、電機メーカーらしい視点が生かされたものだ。
自動車機器事業本部長の大橋豊常務執行役は「環境、安全・安心、快適をより高度に実現する三菱電機の総合技術力を結集した」と胸を張る。自動車と電機の融合が進む中、電機メーカーが開発したコンセプトカーとして、業界関係者の注目を集めている。
■部品に照準
IT化と電子化が進む自動車市場を狙って、電機メーカー各社は攻勢を強めている。薄型テレビやスマートフォン(高機能携帯電話)などの“稼ぎ頭”を失う中で、電子化する自動車部品は新たな成長市場だ。
平成23、24年度と2期連続で7千億円を超える最終赤字を計上したパナソニックも、「車載機器事業」を業績浮揚のエンジンのひとつと位置づける。同社の24年度の車載機器事業は売上高約1兆円だった。これを30年度には2兆円へと倍増する青写真を描く。
特に車載用電池分野は、成長の原動力と期待が高い。パナソニックは10月末、EVベンチャーの米テスラとリチウムイオン電池の供給を拡大する契約を締結した。24年から27年の4年間だった供給契約の期間を延長し、26年から29年までの4年間で、約20億個を供給する。
これに伴い、パナソニックはテスラ向け電池の生産増強に踏み切る。25年度に住之江工場(大阪府)の生産能力を増強するほか、26年度には貝塚工場での生産もスタートする予定だ。
同様に日立製作所は、ハイブリッド車(HV)用リチウムイオン電池の新工場を、グループ会社の日立マクセル京都工場(京都府)に建設する。車載用電池の製造拠点としては2カ所目で、26年度にも量産を始める計画だ。稼働すれば、同社の生産能力は現在の約3倍に拡大するという。
日立は現在、東海工場(茨城県)のみで、車載用電池を生産しており、月産能力は34万個にとどまる。新工場が稼働すれば、月産100万個になる見通しだ。
自動車技術の進化に伴い、自動車や関連部品の市場は活性化する。ただ、独自技術などの裏付けがなければ、単なる価格競争に陥りかねない。そうなればサムスン電子など韓国勢に敗れた薄型テレビ事業の“悪夢”の再現となる恐れもある。グローバル競争で勝ち抜くためには、企業やグループの枠を超えた戦略の構築が不可欠だ。=おわり
(この連載は田辺裕晶、飯田耕司、小島清利が担当しました)