--2014年に特に注力していきたい分野は
「ビル事業などの重電システム、産業機械などの産業メカトロニクスに続く第3の柱として空調・冷熱事業に力を入れたい。空調・冷熱の売上高は13年度見込みの5000億~6000億円から15年度には7200億円に持っていく。営業利益率も5~10%は達成できる。米国、欧州、アジアを中心に拡大していく。欧州は、北欧や東欧での暖房需要を取り込むため、英国の拠点をもう少し強化していきたい。米国では、エネルギー効率の高い一部屋ずつ調整するダクトレス式を広める。アジアでは、タイの拠点をさらに増強していく」
--他の電機大手と比べると、売上高に占める海外比率は小さい
「社長就任から4年目の13年度の売上高は4兆円、このうち海外比率は40%に手が届くところまで来た。国内を増やしながら、海外をより増やしていく。売上高5兆円をイメージしたときに、海外は45~46%になるとみている。電力や交通、空調など8つの成長事業は今、ほぼ計画通りに進んでいる。このままいけば15年度の売上高はほぼ4兆5000億円までいく。20年度までのどこかの時点で5兆円まで持っていきたい」
--安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」への評価は
「為替是正への取り組みに加え、社会インフラや医療などの分野で官民一体の海外展開、法人減税や投資に対する優遇策、規制緩和による企業誘致など、海外市場に向けての成長戦略と国内空洞化を防ぐための戦略の両面を推し進めている。企業経営者から見ると、いい方向に向かっているという認識だ。今年4月には消費税率が引き上げられるが、将来的に日本経済に大きく悪影響を与えるものではないとみている」
--設備投資は前向きに考えているか
「設備投資減税が加わることによって、国内投資はより増えると思っている。14年も設備投資はいろいろな分野で考えている。建物を新しく建てるよりは、生産設備の増強などが中心になるだろう」
--政府の賃上げ要請に対する考え方は
「今年の春闘では、何らかの形で労働組合側から賃上げに対する要求が出てくることが想定できるので、それに対する検討をスタートさせている。ただ、実際は組合との交渉を経て決定することになる」(米沢文)
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【プロフィル】山西健一郎
やまにし・けんいちろう 京大工卒。1975年三菱電機入社。生産システム本部長、半導体・デバイス事業本部長などを経て、2010年から現職。大阪府出身。