ニュースカテゴリ:企業
サービス
【午年に翔ける】JX日鉱日石エネルギー社長・一色誠一さん(65)
更新
JX日鉱日石エネルギー社長・一色誠一さん ■水素ステーション事業化見極め
--ガソリン需要の減少傾向が続いている
「確かにそうだが、全国に3万6000カ所あるサービスステーション(SS)のうち1万1000カ所は、当社ブランドの『ENEOS(エネオス)』が占めており、大事にしていかなくてはいけない。車の整備・点検などを手掛ける『Dr. Drive(ドクタードライブ)』と、キッズコーナーやカフェを備えて快適性を追求する旧ジャパンエナジーの『Value Style(バリュースタイル)』の双方の特長を取り入れた店舗展開を今年から本格化する」
--ドライバーに利用を促す工夫は
「ソフト面でも、ポイントがたまる『ENEOSカード』を交通系ICカードと提携させるなどして、さらに利便性を高める。車を長期間、大事に利用したいユーザー向けに板金、コーティングなどのサービスも充実させていきたい」
--燃料電池車(FCV)用の市販化が近づいている
「SSと併設型の水素ステーションを昨年、愛知と神奈川の2カ所に設置し、実証実験を行っている。今年は10カ所、FCVの市販が始まる2015年には40カ所にまで増やすことを検討している。国のエネルギー基本計画でも、水素ははっきりと位置づけられ、次世代エネルギーへの後押しは強くなっている。ただ水素ステーションを設置するのに1カ所で5億~6億円もかかり、コストダウンが課題だ。FCVの普及スピードとの兼ね合いで、ビジネスとして成り立つかを考えたい」
--韓国のSKグループとの連携に伴い、室蘭製油所は3月に石油精製を停止する
「室蘭製油所はパラキシレンの原料製造所に転換。従業員を2割削減するが、改造工事などで地元経済への波及効果は見込める。夏には韓国・蔚山(ウルサン)広域市で、パラキシレンを合弁生産する世界最大級の工場が商用運転を始める。当社は韓国のインフラを、SKは当社の技術を活用できるメリットがあり、ウィンウィンの関係にある」
--東京電力が老朽火力の建て替えや安価な燃料調達のパートナーを探している
「東電をはじめ電力各社からは、当社の燃料供給能力に期待が集まっている。一緒にやっていくことを検討している。メガソーラーを中心に電力事業を強化するほか家庭用燃料電池の『エネファーム』の販売にも力を入れていきたい」(宇野貴文)
◇
【プロフィル】一色誠一
いっしき・せいいち 慶大経卒。1972年日本石油(現JX日鉱日石エネルギー)入社。新日本石油(同)取締役、常務などを経て、2011年4月JX日鉱日石エネルギー専務執行役員。12年6月から社長。東京都出身。