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【午年に翔ける】豊田通商社長・加留部淳さん(60)

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【午年に翔ける】豊田通商社長・加留部淳さん(60)

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豊田通商社長・加留部淳さん  ■アフリカ市場開拓し人づくり貢献

 --アフリカに強い仏商社CFAO(セーファーオー)買収で、消費市場開拓は

 「7500万人とされるアフリカの中間層は数年で1億人を超え、中長期にチャンスがある。CFAOを通じて仏小売り大手カルフールと提携し、コートジボワールを手始めにショッピングモールを展開する。CFAOは1日当たり約5000店の病院や薬局向け輸送網も持っており、日本の食品や医薬品も拡販していきたい」

 --ケニアでは国の長期ビジョン作りに参画する

 「2030年に向け、エネルギーや農業など産業振興による国づくりを支援し、自社ビジネスにもつなげたい。ケニアでは中古車・トラックの販売やメンテナンスを手がけるが、4月に人材育成のアカデミーを開校し自動車関連以外の農業・建設機械も含め人づくりに貢献したい」

 --自動車以外の投資を増やす方針か

 「13年度からの2カ年投資計画(2500億円)の約7割を自動車以外の生活・食料や環境・エネルギーなどに投資し、強みを発揮できるところで勝負する。食糧では国内は食品卸の国分と提携を強化し、穀物世界戦略では南米に強いニデラとの提携を広げたい。15年度には、収益に占める自動車関連とそれ以外の割合を同じにする」

 --国内での投資戦略は

 「仏工業・医療用ガス製造大手の日本法人と組み、燃料電池車向け水素供給事業に参入し、次世代エネルギーの水素インフラに先手を打った。日本発の新技術やビジネスモデルを創造し、海外で展開することが重要だ」

 --15年の東南アジア諸国連合(ASEAN)共同体をにらんだ取り組みは

 「人件費が高騰するタイの工場からカンボジアやミャンマーにサテライト工場を作り、生産を分散する動きがでている。物流機能と組み合わせ、モノづくり支援もしっかりやる。アジアのインフラ受注では、日本企業の進出が進むインド・グジャラート州の空港運営にも乗り出したい」

 --グローバル人材の育成は

 「若手の海外派遣に加え、今年度から早稲田大や英ケンブリッジ大と提携し、国内外で選抜した部長級20人が異文化や宗教を考えながら経営課題を解決するグローバルリーダー研修も開始した。CFAOの経営は、日本流ではなく、相手の多様性も尊重した上で相乗効果を生み出す挑戦だけに人材育成が鍵だ」(上原すみ子)

                   ◇

【プロフィル】加留部淳

 かるべ・じゅん 横浜国大工卒。1976年豊田通商入社。執行役員、常務執行役員を経て、2011年6月から現職。神奈川県出身。

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