SankeiBiz for mobile

自動車7社、円安や北米伸張で収益力回復 新興国に不安も…

ニュースカテゴリ:企業の自動車

自動車7社、円安や北米伸張で収益力回復 新興国に不安も…

更新

決算発表に臨む日産自動車の田川丈二執行役員=10日午後、横浜市  自動車大手7社の平成26年3月期通期の業績見通しが10日、出そろった。7社合計で約1兆8千億円にものぼる円安効果に加え、主に北米での好調な販売、原価低減も奏功し、収益力の向上が鮮明になった。一方、足元ではインドの経済減速やタイの自動車販売の伸び悩みなど不安要素も出ており、予断を許さない状況といえそうだ。(飯田耕司、田辺裕晶)

 10日発表された日産自動車の通期業績見通しは、営業利益が前期比11・7%増の4900億円と、9月中間期に下方修正した数字を据え置いた。ただ、同時に発表した4~12月期連結決算では、営業利益は前年同期比9・5%増の3006億円で、年度の4分の3を終えた時点での進捗(しんちょく)率は約6割にとどまっている。

 それでも、田川丈二執行役員は記者会見で「(昨年)12月以降の数々の新車投入で大幅に収益力が回復する。楽な目標ではないが達成不可能ではない」と述べ、業績見通しの達成に自信を示した。

 いまなお苦戦が続く日産を尻目に、他社は着実に業績を回復させている。4社は営業利益を従来予想から上方修正し、5社は過去最高益を更新する。

 1ドル=70円台の歴史的な円高のもとで、各社が利益を出せる経営体質を目指し、原価の引き下げに努めてきたことが大きい。収益力を表す売上高営業利益率は、富士重工の13・0%を筆頭に、トヨタが9・4%、ホンダ、スズキ、マツダも6%台を回復した。

 特にトヨタは、利益額で韓国・現代自動車や独フォルクスワーゲン、米ゼネラル・モーターズ(GM)を抑え世界一となっただけでなく、利益率でもライバルを圧倒している。

 とはいえインドの経済減速、タイでの政情不安や初回購入恩典の反動といった問題から、足元の販売に不安要素も見え隠れする。ホンダの岩村哲夫副社長が「アジアは右肩上がりで伸びるという計画を立てづらい」と話すほか、スズキの長尾正彦常務役員も「(タイは)厳しく見ないといけない」と気を引き締める。

ランキング