SankeiBiz for mobile

春闘 トヨタ、ベア2700円で決着 ダイハツとスズキは見送る方向

ニュースカテゴリ:企業の自動車

春闘 トヨタ、ベア2700円で決着 ダイハツとスズキは見送る方向

更新

 2014年春闘の労使交渉は、大手企業の経営側が12日に労働組合の要求に一斉回答する。賃金相場のリード役となる自動車では11日までに、トヨタ自動車がベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分を月額2700円とすることで事実上決着した一方、軽大手のダイハツ工業とスズキはベアを見送る方向になるなど対応が分かれた。新日鉄住金など鉄鋼大手は14、15年度の2年分で月額計2000円の賃金改善を行う方針。コンビニエンスストア大手はベアに踏み切る。

 トヨタのベア実施は6年ぶり。労組が要求した4000円の満額回答は見送るが、業績の回復やデフレ脱却を目指す安倍晋三政権の賃上げ要請を踏まえ、直近でベアを実施した08年の1000円を大幅に上回る額で妥結することになった。年間一時金(ボーナス)6.8カ月分の要求は満額回答する方針だ。

 ホンダは6年ぶり、三菱自動車は14年ぶりのベア実施に向けて最終調整に入ったが、いずれも労組が要求した3500円の満額回答は見送る見通しとなった。

 一方、ダイハツ工業とスズキは3500円のベア要求に対しゼロ回答とする方針。軽自動車は税制改正で15年4月から税負担が増えるため「業績への影響を防ぐには経営資源を研究開発費や人員増に回して商品力を強化する必要がある」(ダイハツ幹部)と判断した。

 ただ、甘利明経済再生担当相は11日の閣議後の記者会見で、業績が改善したのに賃上げに踏み切ろうとしない企業に対し「(政府が進める)経済の好循環に非協力的ということで、経済産業省から何らかの対応がある」と苦言を呈した。

 鉄鋼大手では、新日鉄住金が14、15年度に月額で平均1000円ずつ賃金改善を行う方針を固めた。労組側は3500円ずつの改善を求めていた。JFEスチールや神戸製鋼所も2年で計2000円とする方向だ。

 一律に賃金を引き上げるベアではなく、若手に重点配分するなどの形になる。

 コンビニ大手のファミリーマートは11日、正社員に対する2年ぶりのベア実施を決めた。5000円の要求に満額回答し、定期昇給と手当も含めて平均月給を計1万円(約3%)引き上げる。約3000人の組合員のほか、約200人の管理職など非組合員も対象とする。同社は14年2月期の連結決算で過去最高の営業利益などを見込んでおり、社員の士気を高めるとともに景気の好循環につなげたい考えだ。

 コンビニ業界では最大手のセブン-イレブン・ジャパンを傘下に持つセブン&アイ・ホールディングスがベア実施の方針を既に固め、ローソンも平均で3000円のベアで労使が合意している。大手3社がベア実施で足並みをそろえるのは、出店競争が激化している中、賃上げで優秀な人材を囲い込む狙いもある。

 ■ベアをめぐる自動車、コンビニ各社の対応

 ◆自動車

 トヨタ自動車          実施。組合要求4000円に対し2700円で事実上決着

 日産自動車           実施。組合要求3500円に満額回答へ

 ホンダ             実施。組合要求3500円の満額回答は見送り

 スズキ             見送り。組合要求は3500円。一時金で対応

 ダイハツ            見送り。組合要求は3500円。一時金で対応

 ◆コンビニ

 セブン&アイ・ホールディングス 実施。グループ各社の業績に応じ2000~4000円で検討

 ローソン            実施。組合要求3000円に満額回答

 ファミリーマート        実施。組合要求5000円に満額回答

ランキング