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ドイツ勢だけじゃない「そういえばレクサスも…」 レクサスブランドマネジメント部・河辺徹也氏に聞く
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レクサスの新型クーペ「RC F」をベースにした「GT3 concept」
日本人はとかく舶来志向といわれます。イタリアの靴を履いたり、スイスの時計をつけたりする。だけど、「INTERSECT BY LEXUS - TOKYO (インターセクト バイ レクサス 東京)」では、海外ブランドでなくても日本には良いものがたくさんあるよね、ということを発信しています。
インターセクトのショップでは、例えば福井県鯖江市のメガネとか、昔の織機で作ったストールとか、職人さんがつくったかばんとか、伝統の技術と高いデザイン性を兼ね備えた製品を世界に向けてプロモーションしています。
実際、日本が発信する世界に通用するグローバルなモノは多い。「忘れちゃいけない日本の良さ」を、レクサスが今まで接点が持てなかった新しいお客さんたちに対し、メッセージとして発信しています。そのうえで、そういう日本発グローバルブランドにレクサスも入っているよね、と言ってくださるようになればいい。
欧米よりクルマの普及が遅れた日本では、クルマ関係の文化が新しい。米国ではいいものはいいと認めてもらえたけど、ヨーロッパでレクサスの販売はこれからです。高級車といえば、メルセデスベンツ、BMW、アウディのいわゆる「ジャーマンスリーだよね」、という人たちが少なくないので。
ジャーマンスリーから学ぶことはたくさんありますが、レクサスはただ速い、よく走る、豪華というだけでなく、ハイブリッドなどの新しい価値を足していきながら、ユーザーが車に乗るときに感じる視覚や聴覚、嗅覚などいわゆる五感を越えたところに入っていきたい。「高級車といえばジャーマンスリーだけど、そういえばレクサスもあるね」と思ってくださることが大事です。
レクサスはいま九州の工場でつくっていますが、塗装後に車体を手で磨くなど、トヨタが培った匠の技による車づくりのDNAが生きています。
クルマは英語などでは「She is pretty」などと女性名詞で語られますけど、レクサスはミュージカル映画「マイ・フェア・レディ」のヒロイン、イライザなんです。ロンドンの下町で花を売り歩いていたイライザは、言語学教授のヒギンズから言葉のなまりの矯正とレディーにふさわしい礼儀作法を教えられ、どんどん美人になっていく。レクサスも、工場でクルマを作っている人、エンジニア、セールスマンと大勢のヒギンズ博士に磨かれてこそ光る。僕たち広報担当も職人さんたちが代々培ってきた六感目を言葉にする。
日本ブランドが持つはかなさや美しさ、あるいは「たゆむ」などという言葉の綾や遊びを形にできるのは日本ブランドならでは、じゃないですか。お客さんにはこうしたレクサスの背後にあるイメージに共感して、レクサスは自分と共通した価値観を提供してくれるブランドと感じてほしい。だから海外の高級ブランドはライバルになりません。一緒にテーブルの上に乗せることができれば、選ばれる。それにはまず、振り向いてもらうことです。