ヒントは家具調コタツ “ホット&クール”のハイタワーファン
更新「冬が終わっても収納する必要がない。年中出しっ放しでもよいことです」。小泉成器(大阪市中央区)が全国の家電量販店で販売開始した扇風機とセラミックヒーターファンを一体化したハイタワーファン「ホット&クール ハイタワーファン」の特長を開発担当の永野健輔課長が話す。
ありそうでなかった商品だが、着想の端緒は「家具調コタツ」だそうで、家族の意見も大変参考になったという。
夏になると押入れの奥から扇風機を出してヒーターファンをしまい込み、冬にはその逆の作業の繰り返し。収納スペースは常にふさがれ、奥様の不満も積もり積もっていたことだろう。1メートル強のハイタワーファンなら面積はとらず、年中出しっぱなしでも出しゃばっている感じはしない。
昨年の同社新製品総合展示会で好感触を得て1年後に発売した。上下にそれぞれ独立したファンとモーターを搭載。下半分にセラミックヒーター機能があり、寒いときには下半分の送風口から足元へ温風を送り、暑いときには上下のファンが同時に作動して送風口全体から風を送る。国内初の製品だが「技術的にはこれまでも可能だったはず」と着想の勝利を強調する。セラミックファンヒーターで一定のシェアを持つ同社が、扇風機市場にも食い込んでいく狙いもあった。


