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【シャープ株主総会詳報】「いかに早く投資適格に戻れるか」と高橋社長

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【シャープ株主総会詳報】「いかに早く投資適格に戻れるか」と高橋社長

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 経営再建中のシャープが25日、大阪市内で開いた定時株主総会では、株主から今後の成長戦略についての質問が相次いだ。2期連続の巨額赤字を経て平成26年3月期は最終黒字を確保したが、無配が続き復配のめどは立っていない。経営危機が深刻化し、怒号が飛び交った昨年とは一転して静かな始まりとなったが、配当に関する質問はがぜん熱を帯びた。

 静かなスタート

 総会は昨年とは対照的に、静かな始まりとなった。「おはようございます」とあいさつした高橋興三社長は、議事進行の方法を説明し、続いて監査役が報告。淡々と手続きが進んでいく。昨年の総会では、当時社長だった奥田隆司会長が登壇すると怒号が起き、巨額赤字に対して役員一同が頭を下げていた。

 シャープは平成26年3月期決算では最終利益は115億円と、2年ぶりに黒字を確保。だが経営の先行きはまだ不透明だ。昨年は財務基盤の強化のため公募増資を行い1437億円の資金を調達し、純資産合計2071億7300万円としたものの自己資本比率は8・9%にとどまる。

 株価は300円台を回復したが、リーマンショック前の2千円台には遠く及ばない水準。監査法人が指摘する「継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象または状況」は消えていない。

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