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「エナジードリンク」競争過熱 異業種参入、マルコメは女性に照準
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サントリー食品インターナショナルが発売したエナジー飲料「リゲインエナジードリンク」。ブランド力を活用し、30~40代の働く男性を取り込む 医薬品、食品など異業種も含めた参入が相次ぎ、カフェインやアルギニンなどの成分を含んだ炭酸飲料であるエナジードリンクの市場が盛り上がっている。今年の市場は前年比30%近い伸びになるとされ、飲料業界の期待の分野だ。各社さまざまなアプローチで、成長市場でのシェア獲得を目指している。
エナジードリンクは、オーストリアのレッドブルが日本での火付け役だ。2005年に国内で発売。海外ではモータースポーツやスケボーなど、若者に人気のスポーツとコラボレーションしており、国内発売後は、20代の若者を中心に、クラブなどおしゃれな場所での飲み物として流行した。
これに対し、アサヒ飲料が「モンスターエナジー」、日本コカ・コーラも「バーン」で追随したが、レッドブル同様にメーンは若者だ。
そうした中で、今年の新商品のトレンドは新しい顧客の開拓だ。サントリー食品インターナショナルが今月発売したのが「リゲイン エナジードリンク」。1988年に製薬会社の三共(現・第一三共ヘルスケア)が発売した医薬部外品の栄養ドリンク「リゲイン」の名称を使った。
リゲインは「24時間戦えますか」のCMが有名で、リゲイン エナジードリンクは、このCMになじみがある40代の男性サラリーマンをターゲットに設定。発売3週間だが、担当者の調査では、「30~40代男性が中心で、それも仕事中に飲んでいる」と、狙い通りの反応が出ている。
ハウス食品が3月に発売した「サムライド」は、「カレーのハウス」を象徴するように、ハッカクやナツメなどのスパイス味が特徴で、男性サラリーマンを意識する。
一方、女性を取り込もうというのが、みそのマルコメが発売した「ハッコ」や医薬品大手エーザイの「ジョマ」だ。ハッコは、麹ベースで微炭酸、ジョマはジンジャーベースで飲みやすく、カロリーも1本33キロカロリーに抑えるなど、女性の心理をくすぐる。
レッドブルも缶タイプに加え、アルミボトルタイプを29日に発売。330ミリリットルとこれまでよりも大容量でなおかつ、キャップの開け閉めができる。飲みきれないときなどを意識したもので、ユーザーからの長年の要望に応えた格好だ。
各社の取り組み強化によって市場は大きく伸びる見通しだ。民間調査会社の富士経済研究所によれば2013年の国内エナジードリンク市場は392億円。14年は500億円と、約28%の成長を見込む。国内の食品関連でこれほどまでに伸びが期待できる分野はなく、さらに参入が続く可能性もある。
リゲインが発売されたのはバブル経済期。エナジードリンク急拡大は、安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」効果で、経済活動が活発化し人手不足が深刻になるタイミングと重なっている。景気回復が続くことが、エナジードリンクの市場拡大のアクセル役にもなりそうだ。