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CDを超える「ハイレゾ音源」に脚光 パナソニック、ソニーが技術力アピール
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ソニーのIFAブースで、ハイレゾ対応機器で音楽を試聴する来場者=ベルリン CDを大きく超える音質の新規格「ハイレゾリューション音源」が注目を集めている。10日までドイツ・ベルリンで開かれている世界最大級の家電見本市、IFA2014にパナソニックやソニーがハイレゾ対応のオーディオ機器を出展。インターネットで音楽を携帯プレーヤーにダウンロードする時代に、音質にこだわる音楽ファンに訴える。
パナソニックは、4年ぶりに新製品2機種を発売するオーディオ機器の超高級ブランド「テクニクス」でハイレゾ対応をアピールする。開発を指揮した小川理子理事は「音楽に触れる機会は増えている。デジタルオーディオ時代に、長年培ってきた高音質技術を対応させれば、再び需要の余地はあると考えた」と振り返る。
電子情報技術産業協会(JEITA)によると、オーディオ機器の国内出荷額はピークだった1980年代半ば以降に年間6000億円を超えていた。しかし音楽をネットでダウンロードする楽しみ方が普及するのにつれて市場は縮小し、2013年は前年比17.4%減の1072億円だった。
ハイレゾはオーディオ活性化の希望の星だ。オンキヨーが運営する国内最大のハイレゾ楽曲配信サイトでは、累計配信曲数が12年5月時点で約1万5000曲だったが、14年3月で約3万5000曲、8月には6万曲を超えている。
ソニーはIFAに約40種類の対応機器だけでなく、マイケル・ジャクソンら人気歌手のハイレゾ音源を出展。展示スペースは会場入り口に最も近いところに設けた。スマートフォンの新しい旗艦モデル「エクスペリアZ3」は、専用アンプを接続しなくてもハイレゾ音楽を聴ける。
担当者は「マイケル・ジャクソンの息づかいまで聞こえるような臨場感がある。まずはスマホでハイレゾを盛り上げ、コンポやウォークマンにつなげたい」と話す。
ソニーヨーロッパの玉川勝社長も「ドイツ、スイスを中心に超高音質に対する需要は大きい。ソフトを増やしてダウンロードできる環境を整えハード、ソフト両面からハイレゾ市場を作りたい」と意気込む。
パナソニックは高級オーディオ機器の世界の市場規模は年間1000億円程度で安定しているとみており、18年度にはテクニクスの売上高を100億円としたい考えだ。
ソニーも「最終的には普及価格帯の商品へ(ハイレゾ対応を)展開していきたい」(平井一夫社長)として、ハイレゾを世界標準にする方針だ。