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自動車3強の争い激化 トヨタ、パリショー開幕で新車アピール

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自動車3強の争い激化 トヨタ、パリショー開幕で新車アピール

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 トヨタ自動車、独フォルクスワーゲン(VW)、米ゼネラル・モーターズ(GM)の自動車メーカー「新ビッグ3」のつばぜり合いが激しくなってきた。首位トヨタはVWの牙城の欧州で開幕したパリ国際モーターショーで、初の小型スポーツ用多目的車(SUV)を出展、存在感をアピールする。一方、VWは年内の世界販売1000万台超えを射程に入れ、GMは中国で大型投資に踏み切る。“王座”の行方は流動的だ。

 2日から開催中のパリ国際モーターショー。トヨタは従来のラインアップになかった小型SUVのコンセプトカー「C-HRコンセプト」を世界初公開した。

 欧州はSUVの人気が高い。C-HRは性能を高めた新型ハイブリッドシステムを採用、市販は未定だが、2016年に投入されるとみられる。

 トヨタの今年の欧州販売は約86万5千台を超え、昨年実績(約84万8千台)を上回る見通し。だが、市場シェアは4.8%程度で、「今後もさらに拡大していきたい」と意気込む。VWや仏ルノーなど現地勢に加え、GMなど米国勢の後(こう)塵(じん)も拝しており、巻き返しが大きな課題になっている。

 トヨタは13年度に自動車メーカーとして史上初となる世界販売1000万台を達成した。豊田章男社長は「以前のように台数は追わない」と慎重な姿勢を崩さないが、14年暦年で1022万台の販売を計画。その水準の維持には、金城湯池である日本と北米だけでなく、欧州や中国でのシェア拡大が不可欠になる。

 トヨタに肉薄しているのがVWだ。マルティン・ウィンターコルン会長は1日のショー開幕前夜のイベントで、14年に世界販売1000万台を超える計画の達成に自信を見せた。

 ショーではモーターだけで50キロ走行する中型車「パサート」のプラグインハイブリッド車(PHV)も公開。トヨタが得意とするエコカーでも追い上げる。

 王座から遠ざかっているGMも虎視眈々(たんたん)と復権を狙っている。

 1日には、中国で18年までに140億ドル(約1.5兆円)を投じ、5つの工場を建設する計画を発表した。年間500万台以上を販売し、米国に続く収益源に育てたい考えだ。

 お膝元の米国もリコール問題の影響が懸念されたが、9月の新車販売は前年同月比19.4%増と好調で、首位を維持している。

 VWも中国で18年までに約180億ユーロ(約2.4兆円)を投じて生産能力を高める構えで、「1000万台クラブ」のライバルは規模拡大にアクセルを踏む。 トヨタは拡大路線の反省から、13年から3年間の工場新設を凍結しているが、いかに競争力を高めていくかが問われている。

(田村龍彦)

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