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大手流通2社、増税で消費低迷浮き彫り プライベートブランドにも“狂い”
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2014年8月中間連結決算の会見に臨むイオンの岡田元也社長(右)=3日午後、東京都千代田区 大手流通2社の2014年8月中間連結決算では、総合スーパー事業がともに不振となるなど、消費税率引き上げによる個人消費の低迷が浮き彫りになった。夏場の天候不順もあるが、円安による輸入価格や電気料金、ガソリン価格の上昇など、家計負担が増えたことで、消費者の生活防衛志向が強まっている。
「増税による来店客数減から回復していない」。3日、決算発表したイオンの岡田元也社長は、厳しい表情で語った。
政府は4月の消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減が収まれば、個人消費が先行する形で国内景気の回復が顕著になるとみていた。
セブン&アイ・ホールディングスは6月が勝負とみていたものの、「前回(1997年)の増税よりも売り上げの戻りは遅い」(村田紀敏社長)と嘆く。9月以降について、村田社長は「消費環境に大きな変化はみられない」と、慎重な姿勢を崩さない。
イオンは、4月の増税のタイミングで、プライベートブランド(PB、自主企画)商品などで、高品質商品の強化を図った。だが、「中途半端な価格設定で、安さのメッセージが伝わらなかった」(若生信弥専務執行役)ため、3~8月期の総合スーパー事業は131億円の営業赤字に転落した。急遽(きゅうきょ)、7月から低価格商品セールを開始したが、まだ回復の途上だ。
政府が12月に判断する消費税率の再引き上げは、両社にとって業績への影響が大きい。セブン&アイの村田社長は「足元の(個人消費が弱い)状況から、(増税を)先送りした方がいいのではないか」と述べた。
イオンの岡田社長は「当社としては、再引き上げがない方がいいのだが、期待しても先送りはないだろう」と、半分あきらめた表情。だが、次の引き上げは、小売業全体を巻き込んだ「熾烈(しれつ)な価格競争が起きる」と分析しており、「相対的な価格競争力引き上げ」で対応する覚悟だ。