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電機大手、遊休施設を植物工場に転用 効率的な野菜生産技術を販売
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遊休施設を植物工場に転用した「東芝クリーンルームファーム横須賀」=12日、神奈川県横須賀市 電機大手各社が、かつて家電や半導体などを生産していた遊休施設を、植物工場に転用する動きが広がっている。ここ数年、海外企業との競争激化や円高の影響で国内の工場を閉鎖し、事業を縮小するケースが多かった。使われなくなった施設を活用し新たなビジネスに育てようとしている。
東芝は12日、レタスなどを生産する植物工場「東芝クリーンルームファーム横須賀」を公開した。照明を手がける東芝ライテックの工場内にあり、以前はフロッピーディスクを生産していた。もともとクリーンルームとして使われ、それを植物工場に転用した。
この植物工場は、全て東芝の独自技術を用いて生産しているのが大きな特徴だ。専用の人工照明を開発したほか、殺菌や消毒に効果のある水処理技術、高精度に温度管理できる空調技術を活用している。
収穫した野菜は、今月下旬から横須賀市内のスーパーや同社と提携するケンコーマヨネーズの店舗などに出荷する。現在、レタスなど10品目を生産しているが、今後、種類を拡大する。
年間300万株を生産できるが、現在は25%程度の稼働。今年度中にフル稼働する方針だ。当面は関東近郊の出荷だが、関西や東北などで需要があれば、「全国の遊休施設を活用し、生産を広げたい」(松永範昭新規事業開発部参事)。
東芝だけではない。パナソニックはデジタルカメラの生産量が減少した福島工場の一部を植物工場に転用。富士通も半導体事業の不振で福島県の会津若松工場の一部を植物工場に造り替えた。
各社とも、野菜を売って収益を得るのが真の目的ではなく、自社の技術を使って効率的な野菜生産手法を確立し、ソリューションとして販売するのが主な狙いだ。世界的に食糧不足が懸念される中、砂漠や気候変動が激しい地域でも野菜を生産できる施設やシステムの需要は今後増えるとみられる。
東芝やパナソニックのような動きは電機各社で、さらに広がる可能性がありそうだ。