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国内造船各社、LNG運搬船で攻勢 高付加価値武器に韓国勢に対抗

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国内造船各社、LNG運搬船で攻勢 高付加価値武器に韓国勢に対抗

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三菱重工業が開発した次世代LNG運搬船「サヤリンゴSTaGE(ステージ)」(イメージ図)  国内造船各社による液化天然ガス(LNG)運搬船が、開発ラッシュを迎えている。国内の原発稼働停止が続く中、代替の火力発電所の燃料としてLNGの需要が増えているほか、将来的には米国からシェールガスの輸入需要も出ると見込まれるためだ。日本勢は、1社で年間10隻以上の建造能力を持つ韓国勢に劣勢に立たされてきたが、省エネ技術などの高付加価値を武器に攻勢に出る。

 三菱重工業は27日、シェールガスを運ぶ際に通過する新パナマ運河のような狭い航路を通過でき、大容量化と燃費向上を実現する次世代型LNG運搬船「サヤリンゴSTaGE(ステージ)」を開発したと発表した。

 LNGを入れるタンクの形状は、上部が膨らんだ「リンゴ型」を採用。船幅は約49メートルにして、北米産シェールガスを運搬する際に通過する新パナマ運河の航行制限をクリアした。LNGタンクの容量は、前機種比約16%増の18万立方メートル。高効率蒸気タービンとガス炊きが可能なエンジンを組み合わせたハイブリッド化により、燃費効率などを大幅に向上させた。

 三菱重工は2013年、韓国勢などに対抗するため、今治造船と合弁でLNG船の受注を手がける「MILNGカンパニー」(東京都港区)を設立。年間8隻以上の建造能力を持つ強みを生かして積極受注に注力しており、今回の新船投入で、さらに受注強化を図る。

 世界のLNG需要は足元で年間約2億4000万トンだが、30年には5億トン規模に拡大すると見込まれる。また、米国で開発が進むシェールガスの日本への輸出が解禁され、17年以降の輸入が開始されることもあり、LNG船需要も大幅に増えることを見越し、造船各社は開発を強化する。

 川崎重工業は、シェールガス運搬に伴う新パナマ運河航行に対応し、LNGタンクの容量が18万立方メートルの大型船開発を進行中。ジャパンマリンユナイテッド(JMU)は、中身の液体が揺れにくいなど安全性が高いSPBタンクを積んだLNG船を開発した。すでに2隻受注しているが、さらなる大型船の開発が視野に入る。

 三菱重工船舶・海洋営業部の田中茂保部長代理は「円安ウォン高などの影響などもあり、(韓国が強かった)これまでの潮目は変わってきた。高付加価値船の投入で十分差別化できる」とする。

 日本勢に追い風が吹くこの商機をどこまで生かすことができるか。造船各社の今後の手腕が問われる。(那須慎一)

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