--足元の景況感は
「(安倍政権の経済政策である)アベノミクスによる円安・株高や米国の景気回復は追い風。2014年度は3カ年中期経営計画の初年度だが、最初の半年間で法人向け貸し出しが5000億円伸びた。3年で3兆円増やす計画のため、割り算すると計画通り。M&A(企業の合併・買収)なども増えてくるのでビジネスチャンスは拡大する。海外では米国とアジアでチャンスがある。半年間で海外貸し出しは2兆3000億円増えた」
--銀証(銀行と証券)連携を掲げているが、グループの強みと課題は
「フィナンシャルグループ(FG)が株式を保有している割合が多い企業集団は、機能の組み替えが容易にできる。他に、FG外から傘下に入った企業がある。たとえばSMBC日興証券の顧客のうち三井住友銀行に決済口座を持つ人は2割未満。これは、顧客に複数のサービスを提供できる潜在力があるということだ。銀証連携でマーケットシェアを高めていきたい」
--航空機ビジネスに力を入れている
「子会社のSMBCアビエーションキャピタルは現在、リース用の機材を三百数十機持っている。今後、空運は伸びるので、その航空機に投資したいという投資家がいる。三井住友銀行やSMBC日興証券の顧客にアビエーションを紹介できる。世界的な金融緩和で超低金利の中、投資家は投資する対象に困っている。航空機は分かりやすい投資対象だ」
--アジア事業の展開は
「ミャンマー、インドネシア、ベトナム事業を進めるが、インドはその次の有力な候補。規模も成長率も大きい。ただ、全土をカバーしようとするとあまりに大きいので、特定地域に絞ってやる。インフラ整備などで日本企業がコンソーシアムを組むのであれば、ファイナンス面の手伝いができる」
--フィリピン事業については
「外国銀行の支店数の上限があり、三井住友銀は支店を設置できず、駐在員事務所しかなかった。しかし、そうした規制が緩和されたため、近未来に支店化したいと思っている。日本の取引先からも支店開設を求められている」(藤原章裕)
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【プロフィル】宮田孝一
みやた・こういち 東大法卒。1976年三井銀行(現三井住友銀行)。三井住友銀行常務執行役員、取締役兼専務執行役員を経て、2011年4月から現職。徳島県出身。