ニュースカテゴリ:企業
金融
原油安が世界に波及 株価下落で東証も波乱「1万6000円台で推移」
更新
1万6千円台の日経平均株価を示すボード=6日午後、東京・八重洲(蔵賢斗撮影) 原油安で世界の金融市場が動揺している。だが、企業や家計の可処分所得を増やし、景気を回復させる力も大きい。原油安の恩恵と弊害は-。
前日の欧米市場の株価急落を受ける形で全面安となった6日の東京株式市場。世界的に株価の大幅下落が連鎖する状況に陥った。東証1部上場企業の95%(1771社)の株価が下落するほどで、上り調子で進むとみられた日経平均株価に暗雲が立ちこめている。
「財政難のギリシャの政局、原油価格の下げ止まりがみえない限り、日経平均は1万6000円台で推移する」
カブドットコム証券の河合達憲チーフストラテジストはこう指摘する。
今月25日に実施されるギリシャの議会選挙で、財政緊縮策に反対する最大野党が政権を獲得すれば、ユーロ圏からの離脱が現実のものとなる可能性が高い。6日の東京株式市場でも、ギリシャの債務問題などが再燃することを嫌い、株式を売る流れにつながった。
原油価格が下げ止まる気配がない状況にあることも株価が下落した要因だ。ガソリン価格の下落分が他の消費に回るため、経済にはプラスとの見方がある一方、「程度がある。原油に絡む金融商品が破綻する」(みずほ証券の菊地正俊パン・アジアチーフ株式ストラテジスト)との懸念も広がる。今後、日経平均が1万7000円を超えるのは2月以降とみられ、当分は調整局面が続く見通しだ。
ただ、多くの市場関係者は、日経平均が1万6000円を割り込むことはないとみる。日銀が追加の金融緩和に踏み切った昨年10月31日の終値1万6413円を下回ることはない、というのが大方の相場観だ。緩和前の水準まで下がるようならば、「年末の相場を否定することになる」(岡三証券の大場敬史シニアストラテジスト)からだ。
また、「いくら官製相場と揶揄(やゆ)されようが、日銀は死にものぐるいでETF(上場投資信託)の買い入れを進めてくるのではないか」(カブドットコム証券の河合氏)と指摘する声も出ているためで、今後の株価は1万6500円の攻防を繰り広げるとの見方が出ている。
ただ、日本企業の平成26年度の決算予想の前提となる為替レートは、1ドル=104~105円。現状の為替水準と比べて10円以上の開きがある。大手企業の業績は19年度の水準を超えるとの見方もあり、大和証券グループ本社の日比野隆司社長は「現状の株価水準は割安」と指摘する。(飯田耕司)