ニュースカテゴリ:企業
経営
賃上げ、設備投資…安倍首相の要請に企業側は原則賛成も「業績次第」 経済3団体祝賀会で
更新
経済3団体共催の「2015年新年祝賀パーティー」であいさつする安倍晋三首相=6日、東京都千代田区(寺河内美奈撮影) 経団連など経済3団体共催の新年祝賀パーティーが6日、都内のホテルで開かれた。安倍晋三首相はあいさつの中で、法人税減税に関し、「今後もさらに(引き下げ幅の)上乗せを目指していきたい。これは皆さんにかかっている」と述べ、出席した大手企業の経営者らに賃上げや設備投資増などを改めて訴えた。経済好循環の“主役”を任された出席者らは、攻めの経営への意気込みを語った。
法人税の実効税率をめぐっては、平成27年度与党税制改正大綱に2年間で3・29%引き下げる方針が盛り込まれた。首相はあいさつで、「(実効税率の)引き下げによって、経済の成長に成果が出てくることが大切だ」と強調。首相の発言は、政府がさらなる法人税減税に踏み出すには、企業が賃上げや設備投資を拡大し、雇用状況の改善につながっていくことが必要との認識を示したものだ。
これに先立ち、経団連の榊原定征会長も「経済界としては成長戦略の主役であることを十分自覚し、積極経営を通じ企業収益を拡大し、設備投資や雇用の増加、賃金の引き上げにつなげたい」とあいさつし、首相と共同歩調をとった。
出席した経営者からは、「半導体事業に続き、社会インフラやヘルスケアなどにも投資したい」(田中久雄・東芝社長)「賃金の具体的な上げ幅は決まっていないが、ベースアップ(ベア)を軸に検討している」(永井浩二・野村HDグループCEO)など、前向きなコメントが並んだ。
ただ、昨年4月の消費税率引き上げに伴う需要減や急激な円安など、アベノミクスは正念場にあるとの見方もあり、「(賃上げは)構造改革中だから全く関係ない」(鈴木純・帝人社長)など慎重な意見もあった。
パーティーの後、経済3団体のトップがそろって記者会見。日本商工会議所の三村明夫会頭は「経済の好循環を実現するために、今一番大事なのは、経営者がデフレマインドから脱却すること」と述べ、大手企業を軸に積極経営への転換を促した。
また、経済同友会の長谷川閑史代表幹事は「業績の良い企業が、好循環をリードすべきだ」と述べたほか、榊原経団連会長も「止まりかけた消費拡大の循環を再び回すためにも、春の賃上げに期待したい」と強調し、“主役”たちの背中を押す発言が相次いだ。