--2014年度は業績が好調に推移している
「主要事業のうち、情報電子化学は注力してきたスマートフォンなどの(画面に使う)タッチセンサーパネルが調整期から回復してきている。(子会社の大日本住友製薬の)医薬品は後発薬や薬価改定の影響で営業減益だが、石油化学で(サウジアラビアの国営石油会社との合弁会社)ペトロ・ラービグが順調に推移して収益を上げているので増益になる見込みだ」
--ペトロ・ラービグの紅海沿岸のコンビナートでは第2期計画が始まっている
「第1期のプラントは人材支援などで安定操業が続いている。第2期も工事が進み、16年前半から順次稼働してアクリル樹脂原料や合成ゴムを製造できるようになる。中国の生産増強や米シェールガス(由来の製品)もあり、5月には千葉工場(千葉県市原市)の基礎原料や樹脂・ゴム原料の生産を停止する。価格競争力のあるペトロ・ラービグに軸足を移し、日本の事業が生き残る仕組みを考えたい」
--情報電子化学ではリチウムイオン電池の正極と負極を分離するセパレータの生産を拡大している
「米テスラモーターズの電気自動車(EV)に搭載され、大江工場(愛媛県新居浜市)の生産能力を従来の2.3倍の年1億1000万平方メートルに増強する。テスラの販売の勢いを考えると、増強が必要だと思う」
--健康・農業関連事業でコメの生産・販売に参入した
「農薬の製造・販売で培った技術や知識を活用し、種子の提供から栽培支援、販売まで一貫して手掛け農業全体に付加価値を提供して貢献する。収量が多く、おいしい品種を取得したので、5年後に100億円の売り上げを目指す」
--15年度まで3カ年の経営計画で財務基盤の見直しを進めている
「(12年度までに)ペトロ・ラービグへの参画や米製薬会社の買収、豪農薬大手への資本参加など大きな投資をしてきた。15年度までは財務体質を改善し、16年度以降の次の経営計画で(変形可能な)フレキシブルディスプレーや(自然由来の)微生物農薬など一層の飛躍を期す投資につなげる。そのために基礎化学・石油化学事業の収益基盤を固めたい」
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【プロフィル】石飛修
いしとび・おさむ 東大院修了。1969年住友化学工業(現・住友化学)入社。経営企画室部長、専務執行役員、副社長などを経て2014年6月から現職。島根県出身。