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「江戸っ子1号」海外受注目指す 無人海底探査機、商品化へ始動

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「江戸っ子1号」海外受注目指す 無人海底探査機、商品化へ始動

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海底探査機「江戸っ子1号」の事業化に取り組む中小企業の社長ら=16日、東京都墨田区の東京東信用金庫  東京の町工場が中心となって開発した無人海底探査機「江戸っ子1号」の商品化を目指した取り組みの発足式が16日、東京東信用金庫(東京都墨田区)で開かれ、参加する5社の社長が調印書に署名した。探査機は2013年11月、千葉県房総半島沖の日本海溝の水深7800メートル地点で深海魚が泳ぐ様子の撮影に成功。その成果をもとに、各社の技術や経営資源を組み合わせて商品化を進めるとともに、海外からの受注も目指す。

 これまでは杉野ゴム化学工業所(同葛飾区)が中心となって探査機の開発を進めてきた。今後は特殊ガラス製造の岡本硝子が受注活動と企業からの求めに応じた調整などを手がける。杉野ゴムのほか、バキュームモールド工業(同墨田区)、浜野製作所(同)、パール技研(千葉県船橋市)が部材の開発や製造に取り組む。

 杉野ゴムの杉野行雄社長は署名後、「中小企業の技術力の発信、下請け体質からの脱却などで成果を出した」と総括した。

 一方、商品化に向けて中心的役割を担う岡本硝子の岡本毅社長は「排他的経済水域で世界6位の規模を持つ日本の国策と連動する形で、社会に広く貢献していきたい」と抱負を述べた。

 開発に参画した海洋研究開発機構(JAMSTEC)が江戸っ子1号を3基購入。同機構は沖縄周辺の海域に投下し、海底に埋蔵する鉱物の掘削でもたらされる環境への影響評価の調査に活用する。

 これまで日本の周辺海域で探査機の投下試験を続けており、5月には北海道オホーツク海沖でも実施する。海外からの受注を念頭に置いた取り組みも始める。

 今年1月には、杉野ゴムが探査機に使われた技術を活用した川底探査機を製作するなど水平展開が進んでいる。しかし、商品化には価格設定や各社への利益配分、故障時の対応といったアフターサービスの体制構築が課題になる。

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