ニュースカテゴリ:企業
サービス
セブン&アイ、総合スーパーの改革急務 際立つ不振…好調コンビニと明暗
更新
都内のイトーヨーカドー セブン&アイ・ホールディングスの2015年2月期連結決算は、好調なコンビニとは対照的に総合スーパーの不振ぶりが際立ち、業績全体を押し下げた。日用品を1カ所でまとめて買える便利さから高度成長期に拡大した総合スーパーは、今や「お荷物」ともされ、最大手のセブンは改革を迫られている。
「イトーヨーカ堂が苦しい。時代のパラダイムシフトに対応できていない」。会見でセブン&アイの村田紀敏社長は「祖業」の低迷に渋い顔をみせた。
総合スーパーのヨーカ堂を中心とするスーパーストア事業は連結売上高の約3割を占め、約4割のコンビニ事業と並ぶ柱だ。しかし、営業利益はコンビニ事業の7%にすぎず、力の差は歴然。15年2月期の主力商品は衣料が5.2%減、住居関連が7.1%減、食品が2.5%減といずれも前期を下回った。
ただ、総合スーパーの不調はセブンだけでない。イオンは15年2月期連結決算の業績予想を下方修正したが、子会社のイオンリテールやダイエーなど総合スーパー事業の不振が要因。ファミリマートと統合交渉に入ったユニーグループ・ホールディングスも、傘下のスーパー事業の減益基調が続いている。
総合スーパーはなぜ不調なのか。日本経済大学の西村尚純教授は「消費者のニーズの変化に対応できなくなっており、衰退産業といえる」と指摘する。
その変化とは消費の二極化だ。消費者は高額品は百貨店で、衣料品などは製造小売(SPA)方式などで安くて品質の高い商品を扱う専門店で購入している。西村教授は総合スーパーの商品は質、価格とも「中途半端で商品の回転も遅い」とした上で「高齢者が今後増えると、広い店内を歩き回る必要がある郊外の総合スーパーはさらに苦境に陥る」と分析する。
村田社長は従来のチェーンストアの在り方を見直し、地域ニーズを吸い上げて店舗中心の商品開発を進める考えを示した。実店舗とネットを融合させたオムニチャネル戦略とのシナジーをどう生むかも課題になる。