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SIMロック解除、即日乗り換え対応強化 対面販売に軸足

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SIMロック解除、即日乗り換え対応強化 対面販売に軸足

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家電量販店のSIMカード売り場。「ロック解除」の義務化で利用者増が見込まれる=東京都渋谷区のビックカメラ渋谷東口店  大手通信事業者の通信回線を借りてサービス提供するMVNO(仮想移動体通信事業者)各社が、販売の軸足をネット通販から実店舗に移し始めた。

 今月から他社の通信回線で携帯端末を使えなくする制限「SIMロック」の解除が義務付けられ、スマートフォンの新機種などは購入後一定期間が過ぎれば契約先を自由に変えられるようになる。MVNO各社は大手から自社への乗り換えを促す好機が到来したとみている。

 「揺籃(ようらん)期だったMVNO市場が成長期に移る大きな機会だ」と意気込むのは、NTTコミュニケーションズの大井貴取締役。先月、DVDレンタル店など1400店を展開するゲオホールディングスと格安SIMの販売で提携した。ゲオのブランドを付けたSIMを約1000店で販売、携帯専門の50店では新品や中古スマホとセット販売も始めた。

 家電量販店や格安スマホの事業者も、ネット販売から対面販売への動きを加速させている。

 ヨドバシカメラは今月14日、各社の格安SIMやSIMフリー端末が一堂にそろう業界初の専門売り場を東京・秋葉原の旗艦店に開く。格安スマホ「楽天モバイル」のフュージョン・コミュニケーションズや、N-NEXTも主要都市への店舗展開に本腰を入れる。

 フリービットは「TSUTAYA(ツタヤ)」を全国1450店展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブと共同出資会社を設立。新ブランドの格安スマホ「トーン」を月内にツタヤで売り出す。

 各社が販売の軸足を実店舗に移すのは、大手からの乗り換えを促す上でMNP(番号持ち運び制度)対応が鍵となるからだ。

 ネット通販では、本人確認や発送にかかる数日の間、スマホを使えなくなるが「店舗なら即日対応でき、乗り換えのハードルが低くなる」(ゲオHDの遠藤結蔵社長)。

 その結果、「従来は知識の豊富な30~40代が中心だったユーザー層が、若者やシニアにも広がるはずだ」(NTTコムの大井氏)と各社は期待する。

 総務省によると、格安SIMと格安スマホの契約数は昨年末時点で195万件と、前年比41%増だった。しかし移動系通信全体の契約数は1億5000万件以上に上り、成長余地は大きい。

 市場調査会社GfKジャパンの山下智恵アナリストは、今後の顧客獲得競争について「料金の安さだけでなく、MNP対応やサポート体制で差別化を図る段階に来た」と指摘する。

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