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【東芝の不適切会計問題】田中社長「内部統制機能せず」 6月中の決算発表困難か

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【東芝の不適切会計問題】田中社長「内部統制機能せず」 6月中の決算発表困難か

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記者会見で厳しい表情を見せる東芝の田中久雄社長=15日夜、東京都港区  不適切会計問題に揺れる東芝の田中久雄社長は15日夜、問題発覚後初めて会見して陳謝し、執行役や取締役の役員報酬の一部を削減することを明らかにした。自らは50%をカットする。同日発足した第三者委員会の調査結果が待たれるが、全容解明には時間がかかる見通しだ。田中社長は会見で「現時点では、6月中に(平成27年3月期)決算を発表できる見通しは立っていない」と述べた。減額修正の規模や問題の悪質さによっては、経営責任に発展する可能性もある。

 同社はインフラ工事で原価の過少見積もりがあったとして、平成23~25年度の営業利益が累計500億円強減額修正される見通しを発表しているが、「対象の工事は9件で、大半が国内」と述べた。具体的な案件については明らかにしなかったが、「(9件に)関連性は見当たらない」という。

 9件は原子力・火力発電など手がける「電力システム社」、送配電システムなどの「社会インフラシステム社」、ビル管理などの「コミュニティ・ソリューション社」の3つの社内カンパニーによるもので、第三者委は他の社内カンパニーや連結子会社についても調査対象を広げる。

 不適切会計が起きた原因としては「予算達成目標の位置づけが高く、財務報告に係る内部統制が必ずしも完全には機能していなかった」と述べた。リーマン・ショック後の業績回復で、ライバルの日立製作所や三菱重工業に後れを取り、焦りから社内でのノルマが厳しくなっていたとの見方もある。意図的な不正や会計操作があったかどうかは、「第三者委が調査する」と述べるにとどめた。

 第三者委の委員長には、元東京高検検事長の上田広一弁護士が就任。このほか、弁護士1人と公認会計士2人の計4人で構成する。調査終了時期は未定という。

 会見を行った背景には、東芝の株価が下落し、東京証券取引所や投資家が情報開示を求めたことがあるとみられる。第三者委の調査結果をもとに再発防止策を講じる方針だが、市場の信頼を取り戻すための道のりは遠そうだ。

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