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LCCめぐる“東西ガチンコ対決” 自力で勝る成田、関空のジレンマとは?

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LCCめぐる“東西ガチンコ対決” 自力で勝る成田、関空のジレンマとは?

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 その要因のひとつが羽田空港との競合だ。国内線が主体だった羽田だが、26年3月に国際線発着枠が拡大したことで欧州や東南アジア向けの中長距離路線が昼間に利用可能になった。都心に近い羽田の利便性が高まったことで、ビジネス客が中心の欧州向けなどの便が羽田に移る「成田離れ」に歯止めがかからない。

 成田を運営する成田国際空港会社(NAA)が発表した26年度の空港運用状況(速報値)によると、羽田の国際線発着枠拡大の影響を受け、成田で出入国した日本人旅客数は前年度比15%減の約1349万9千人にとどまった。

 成長が続くアジアの主要空港とのハブ(中核)空港の座をめぐる競争にも直面している。成田、羽田の両空港を合わせた国際線旅客数でも、23年に韓国の仁川空港やタイのバンコク空港に逆転された。すでに香港空港やシンガポールのチャンギ空港の後塵を拝しており、アジアでの存在感が低下している。

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