女性管理職7割超、なでしこ銘柄に トレンダーズ・黒川涼子取締役
更新新しい会社では管理職として企画やドラッグストアの開拓といった仕事に携わっていた。そんなとき、トレンダーズが「女性管理職を考える」といったイベントを主催していることを知り興味を抱いた。
また、仕事の観点からもマーケティング会社であるトレンダーズに注目した。アパレルと人材派遣会社では「ブランドをいかに広めるか」「どれだけ登録者を集められるか」といった供給者目線で仕事をしていたが、化粧品会社ではマーケティングにも従事したことで視野が広がり、これまでの知見が生かせると判断。同社の存在を認識してわずか1週間で入社を決めた。
◆新しい会社像
当時、トレンダーズは増資に踏みきって人員を大幅に増やすなど経営の端境期にあった。創業社長が女性であったこともあり、規模の割には知名度もあった。ただ、急速な拡大路線は社内に不協和音を呼び起こし、大量退社が発生するという経営危機にも直面した。
こうした中、黒川さんは女性向け焼酎の企画などに携わる中で「自分なりの感覚で仕事を進めていけば、顧客にとって不可欠な価値を提供できるようになる」との確信を抱くようになった。そのタイミングでリサーチの責任者に就く。やがて事業の主軸はリサーチから商品プロモーションの支援へとかじを切り、ブロガーなど影響力がある人たちのネットワーク化を図り、現在の事業基盤を固めていった。
CMを放映していない商品の売り上げが伸びるなど、広告をめぐる動きは今年に入って大きく変化を遂げつつあるといい、新たなマーケティング戦略が求められている。

