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【酒豪女子が行く】(5)あらゆる賞を総ナメにする2人のビール職人 芸術家肌の“戦友”と若き女性の“野望”

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【酒豪女子が行く】(5)あらゆる賞を総ナメにする2人のビール職人 芸術家肌の“戦友”と若き女性の“野望”

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 その働きぶりは目を見張るもので、3年前にはヘッドブルワーに昇格。「前任者の頃と味が変わった」という批判もはねのけ、現在では国内外の審査会で賞を総ナメにするほどまで品質を引き上げた。

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 豪胆でおおらかな人柄はビール造りにも表れている。「ビールは“笑いながら”飲めるアルコール。日本酒やワインのようにうんちくを語らなくていい。『ビールがつなぐ笑顔の輪』を広げたい」という願望のとおり、愛好家向けの商品が多い伊勢角屋麦酒で初心者向けラインナップの拡大に励む。

 そんな豪放磊落な出口ブルワーの傍らで働くもう一人のブルワーがいる。ビール造りに耐えうる体力が一体どこにあるのか不思議になるような小柄な女性だ。実はこの2人、ケンカにならないか心配になるほど「正反対」なのだ…。

大手ブルワリーから転職 若き女性ビール職人の野望

 ブルワリーにある実験室で白衣を着た女性がもう一人のブルワー金澤春香さん(28歳)だ。ビールの作り手として精を出す一方、品質管理の責任者という一面も持つ。

金澤春香ブルワー

金澤春香ブルワー

 金澤ブルワーが伊勢角屋麦酒へ入社した経緯はとても運命的だ。東京農業大学在学時は、花から採った天然酵母の「花酵母」で日本酒を造る研究に取り組んでいた。しかし「自分が好きなビールを造りたい」とブルワーを志すようになり、卒業後はクラフトビールの大手メーカーに入社した。胸には「農大史上、まだ誰も成し遂げていない『花酵母』でビールを造る」という大志を抱いていた。

 ところがクラフトビールと言えど大規模なブルワリーに勤めていたため、異種の酵母を使うことに管理上慎重にならざるを得ず、願いはなかなか叶いそうになかった。そんな折り、あるビールフェスで伊勢角屋麦酒の鈴木社長とばったりすれ違った。もともと知り合いだった鈴木社長に「これから天然酵母に力入れようと思ってるんだけど、大学の後輩で誰かいない?」と声を掛けられ、詳しく話を聞くとまさに金澤ブルワーのやりたいことと合致していた。「私が行きます」と自ら手を挙げ入社してからもうすぐ4年が経つ。

このニュースのフォト

  • 出口善一ヘッドブルワー
  • 「ワールドビアカップ2016」で銅賞受賞=Photos (c) Brewers Association
  • 金澤春香ブルワー

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