【酒豪女子が行く】(5)あらゆる賞を総ナメにする2人のビール職人 芸術家肌の“戦友”と若き女性の“野望”
更新「ロジカルに物事を進める」と鈴木社長のお墨付きもある金澤ブルワーは、出口ブルワーとは対照的な学究肌。「最初こそなかなか噛み合わなかった」と鈴木社長が笑い飛ばせるほど、今では絶妙なコンビネーションを見せている。「正反対の2人がいることで創造性が出ますし、新しい変化に対しても強い」と鈴木社長は2人の敏腕ブルワーに誇らしげだ。
そんな若き金澤ブルワーには壮大な「野望」がある。ライフワークとも言うべき花酵母を使ったビールを世界共通のビアスタイルとして広めたいというのだ。「例えば『ドイツ発祥はジャーマン』『ベルギーはベルジャン』『アメリカはアメリカン』などとスタイルが確立されているんです。何が一番違うかって、『酵母』なんですよ。『ジャパニーズスタイル』はまだない。50年ぐらいかかりそうですが、日本の花から採れた花酵母でジャパニーズスタイルを作りたいんです」(金澤ブルワー)。
目をきらきらと輝かせながら話す金澤ブルワーは、30種類程度ある花酵母の中からいくつか試し、すでに複数のビールを造っている。花酵母を使うと、酸味が利いた香り高いビールに仕上がるといい、初めてクラフトビールを飲む人や女性にお勧めだそう。
正反対だと思った2人のブルワーだが、ファンの裾野を広げようという思いは全く同じものだった。
コラボビールに緊急事態 「これで『辛口』って言える?」
コラボビールもようやく完成が見えてきた。ラベルデザインは中央にどっしり書かれた「産経辛口麦酒」の文字以外に余計な装飾は一切なく“いぶし銀”な産経読者にぴったりだ。落ち着いた印象だが、金色の伊勢角屋麦酒のエンブレムがグッと高級感を引き立ててくれる。
あとはビールの味を確かめてびん詰めをするだけ。1週間の発酵と3週間の熟成を経て、ついにビールが完成したと出口ブルワーから連絡が入った。「酒豪女子」でお馴染みの筆者、またまた三重県伊勢市に行ってきます!






