シェアハウス問題、「人手不足」破綻… 2018年の経営問題ニュースを振り返る(前編)
更新また、オーシャナイズは、スマートデイズの大地則幸・元代表取締役らを相手取り、1億円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。裁判記録などによると、2017年7月、オーシャナイズはスマートデイズに対して出資金20億40万円、貸付金5億9960万円を送金。これに伴い、オーシャナイズはスマートデイズの議決権75%を取得し筆頭株主となったが、その後のスマートデイズの破綻で合計24億7829万円の損害が生じたという。
オーシャナイズ側は、シェアハウス事業のスキーム・ビジネスモデルは不健全であった上、スマートデイズは収益性の改善策を実行しておらず、これらを知っていれば資金提供はしなかったとしている。
一方、大地元代表らは、オーシャナイズは2017年5~6月にかけてスマートデイズのデューデリジェンスをA公認会計士事務所とB法律事務所に依頼した上で、投資判断したと主張。また、スマートデイズが民事再生を申し立てた際の代表者はオーシャナイズの赤間健太取締役だったことなどを挙げ争う姿勢を示している。
◆金融機関の貸出姿勢、硬化か
金融庁は9月26日、106ある地方銀行の52行が2期以上連続で本業利益が赤字になっていると公表した。これまで本業赤字を貸倒引当金の戻し入れ益や公社債等の含み益でカバーしていた。だが、低金利や人口減少で事業環境が一段と厳しくなり、生き残り策が問われている。
地方銀行を中心に金融機関は、「安定した収益と将来にわたる健全性を確保し、金融仲介機能を十分に発揮することを通じて、地域企業の生産性の向上、ひいては地域経済の発展に貢献していく」ことを金融庁は求めてきた。だが、収益源探しは容易でなく再編を模索する動きもあるが一筋縄ではいかない。
超低金利や活況を呈した不動産市況を背景に、不動産向け融資が急増。個人が手掛ける貸家への融資額は2018年6月に約23兆円と、2009年に比べて2割増えた。このうち地方銀行のシェアは6割を占める。金額が大きく効率的に一定の金利を稼げる不動産向け融資は魅力的だった。これがスルガ銀行の不祥事の温床にもなった。金融庁は早速、不動産への過剰融資を抑制する姿勢に転じ、金融機関は厳格な審査に動きだした。