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高齢者や若者が悪徳商法の食い物に… 2018年の経営問題ニュースを振り返る(後編)

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 そして2018年11月、PRO社の代表を務めていた松井義仁社長が業務上横領などの疑いで神奈川県警に逮捕された。一方、PRO社やビバックの旧関係者が各地で新会社を立ち上げ、本格的に再始動している。多くの関係者に衝撃を与えた一連の破綻劇は、まだ余波が収束したとは言いがたい。2019年はどのような展開が待ち受けているのか。

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◆問われる「役員報酬」

 上場企業は、2010年3月期から連結子会社からの報酬を含め1億円以上の役員報酬を受け取った役員(取締役、監査役、執行役員)と金額を、有価証券報告書に記載することが義務付けられた。

 2010年3月期から2018年7月期までに1億円以上の報酬を受け取った役員の個別開示を行った企業は588社、人数は1438人に達する。歴代最高額は2017年3月期にソフトバンクグループのニケシュ・アローラ元副社長の103億4600万円。

 上場企業の大半(2018年実績約2400社)が決算期は3月だ。そして株主総会は6月下旬に集中する。6月下旬の恒例は、日産自動車のカルロス・ゴーン会長(当時)の株主総会での役員報酬額だった。

 そのゴーン会長が11月19日、自らの報酬を過少に申告した疑いがあるとして東京地検特捜部から任意同行を求められ、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の容疑で逮捕された。開示制度が開始された2010年3月期以降、9年連続で有価証券報告書に記載され、日産自動車から受け取った9年間の報酬総額は87億8200万円。当初、日産自動車の業績V字回復が評価され、ゴーン会長の報酬額は低いとの声も聞かれた。その後、他の自動車メーカーと業績比較されると、今度は「貰い過ぎ」、「高額報酬」と変わっていった。

 グローバル化が進み、“優秀な”外国人役員の報酬が高額化した。ゴーン会長は株主総会で、「グローバルで見た場合、報酬額はそう高くはない」と強弁していた。ゴーン会長の逮捕を受け、長期に権力が集中する弊害も露呈した。会社という組織には、株主や金融機関、取引先、従業員など多くのステークホルダーが存在する。業績への貢献度、コーポレートガバナンス、コンプライアンスのあり方など、様々な角度から報酬額の妥当性への説明責任も求められている。

 2018年の日産自動車の有価証券報告書に記載されるゴーン氏の報酬金額は…。

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