クルマの出来不出来を左右
一見すると、タイヤはただの丸いゴムの塊に過ぎない。ただ、銘柄とサイズが同じでも、新車設定タイヤは中身が異なる。
ちなみに、摩耗が進んだからといって安易にタイヤ交換しても、開発陣が狙った性能やフィーリングは得られない。もし新車の状態がお気に入りなのならば、銘柄とサイズだけではなく、モデルを指定した上で専用タイヤを支給してもらうことを勧める。微妙な塩コショウが違うからである。いや、新車のセッティングに不満があるというのならば、別タイヤを探してみるのも得策だろう。
タイヤはクルマを構成する夥しい数のパーツの一つでしかないのかも知れないけれど、クルマの出来不出来を左右するほど重要な存在なのだ。
【クルマ三昧】はレーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、最新のクルマ情報からモータースポーツまでクルマと社会を幅広く考察し、紹介する連載コラムです。更新は原則隔週金曜日。アーカイブはこちら。木下さんがSankeiBizで好評連載中のコラム【試乗スケッチ】はこちらからどうぞ。