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【東横線追突事故】ATC作動後、雪で滑った? ブレーキも制動力ダウンの可能性

ニュースカテゴリ:社会の事件・不祥事

【東横線追突事故】ATC作動後、雪で滑った? ブレーキも制動力ダウンの可能性

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東急東横線の元住吉駅で追突事故が発生し破損した車両=15日午前、川崎市の元住吉駅(宮崎裕士撮影)  15日未明に起きた東急東横線の電車追突事故。東急電鉄によると、列車同士の追突を防ぐATCが作動したにもかかわらず、後続車両は停車車両に突っ込んでいったという。通常は起こりえない事故に、専門家は、大雪の影響などを指摘している。

 ATCは列車が前方車両に近づくと、自動的にブレーキがかかる。東急電鉄によると、ATCは正常に作動していたという。ただ事故時は大雪で、追突された停車車両も30メートルオーバーランしていたという。関西大の安部誠治教授(交通政策論)は「雪で何らかのトラブルが起きていた恐れがある」としている。

 また、事故のあった元住吉駅は屋内など全部が屋根で覆われている構造ではなく線路上には雪が降り注いでいた。8日の乾いた雪とは違い今回は湿り気を含んでいたのが特徴で、「より滑りやすい」と指摘されていた。このため、鉄道アナリストの川島令三氏も「ATCは作動したが、雪で止まりきれずに衝突した」とみている。

 電車のブレーキは制輪子(ブレーキシュー)で車輪を押さえつけて停車する仕組みだが、雪が間に入り込んで制動力が落ちることもあり、東急電鉄も、事故原因に、この可能性を指摘している。

 また、追突車両には、降雪時にもブレーキ力を保てるように「耐雪ブレーキ」が付いていたが、東急電鉄は「効果がなかった」と説明。追突した運転士も無線で「なかなか速度が落ちない」と運転司令所に連絡していたという。

 一方、運輸安全委員会の鉄道事故調査官は15日、現場を確認。鉄道事故調査官は「特にこれだという原因は分かっていない」としながらも、「(雪で)止まれなかったのも可能性の一つだ」などと、雪の影響も含めて調査を進める方針を示している。

【用語解説】ATC(自動列車制御装置)

 「AutomaticTrainControl」の頭文字。レールを流れる信号電流を車両に搭載されたコンピューターが感知し、先行車両との距離を計算して速度を制御し、車両が衝突するのを防ぐ装置。

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