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仕事・キャリア
「活躍の場がなくなってしまう」と不安 “つぶしがきかない病”払拭を
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自分自身のキャリアを考えたときに、「専門的すぎる仕事をしてきた」「汎用性が低い業務にしか携わってきていない」などと不安になることがあるかもしれない。しかし、「つぶしのきかない仕事」は存在しない。ビジネスパーソンとして経験を積んでいる以上、自分で気づいていないだけで、たくさんのアピール素材を持っているはずなのだ。今回はそんな「つぶしがきかない病」を払拭するための思考法を紹介しよう。
<これまでの経験>
●入社6年、一貫して営業職を経験
●主に一般企業を対象とする、販促物や社内報などの印刷物のコンサルティング営業
●新規開拓営業とルート営業は半々ずつ
●顧客の経費削減・ウェブ化によって、受注件数、額ともに減少傾向
●いかに安く、クオリティーが高いものを納品できるかが勝負
<ネガティブな考え方>
「印刷会社ってかなり特殊ですよね?印刷手法とか、紙の種類とか、インクの種類とか…自分の持っている知識はかなりマニアックな気がする。しかも最近は社内報をメール化したり、社内用SNSで代替していたりするし、インターネット広告なんかもあるので、チラシを出したいという企業も減っているような…。自分の持っている力は同業界でしか活かせないし、今後活躍の場がなくなってしまうのではと不安で仕方ないや…」
<ポジティブな考え方>
「企業の紙広告が減ってきてはいるが、そうした制約の多い中でそれなりに営業実績を残してきたんじゃないかな。時代の流れを意識して、電子書籍化にした時にうまく写真の色がでるような印刷手法のご提案をしたりもした。もともと企業のニーズがなかったところに対しても、新たなニーズを創り出すような提案を心がけてきた。この経験はほかの業界でも活かせるかもしれない」
<ポイント>
自分自身が厳しいと感じる状況の中で、実績を残しているのは事実。置かれている環境に対して「条件が悪い」などというのではなく「制約が多い中で」などのポジティブワードに変換して考えてみよう。制約がある中で、自分自身がどのような仕事をして成果を出してきたのかをひも解いていくと、ほかの業界でも活かせそうなスキル・知識が見えてくるはずだ。
「採用担当者は、よほどのことがない限り『業界がどこだから』という理由だけで転職者の合否を判断しません。『この人に仕事を任せられそうだ』と感じてもらえるようなアピールの仕方を心がけましょう」(藤井氏)
藤井氏がいうように、自分の仕事以外に関して知っている情報が少ないために、共通点が見つからず「活かせるスキルがないのでは」と思ってしまう人がとても多い。どうしてもやりたいと思える仕事なら、必死に共通点を探すはず。まずは自分のやりたいことを明確にし、それから自分のスキルや知識を棚卸ししてみても、決して遅くはないのだ。