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室内用野菜栽培キット続々登場 収穫と室内装飾、食育にも

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室内用野菜栽培キット続々登場 収穫と室内装飾、食育にも

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 野菜、特に葉物野菜の価格が高騰する中、室内用の野菜栽培キットが相次いで登場している。生育期間中はインテリアとしても楽しめ、食育効果も期待できるという。(日野稚子)

 シンプルでも本格的

 住宅メーカーの旭化成ホームズ(東京都新宿区)が10月に発売したのが卓上水耕栽培キット「ベジユニ」だ。幅・高さ約34センチ、奥行き15センチでキッチンや居間に置ける大きさ。トレイには野菜を植え付ける3カ所の穴があり、根が出た段階の種子をキュプラ繊維製の培地に植え付ける。外枠に組み込んだLED(発光ダイオード)照明で生育促進させる仕組み。週1度、トレイの水を交換すれば約40日程度で収穫できるという。

 推奨野菜はバジルやルッコラ、リーフレタスやシソなどの葉物野菜。希望小売価格は2万円と高めだが、「本体、照明の色とも白色で、インテリアとしても使える」(同社広報)と、適度な手間で愛着を持たせて生育を楽しめる仕掛けだ。

 「食卓を自宅室内栽培の野菜で彩りたいが、手軽な価格で始めたい」との声を受け、産業機械メーカーの深見製作所(岐阜県関市)が9月に発売したのが水耕栽培用プランターキット「若菜」。幅45センチ、奥行き18センチ、高さ8センチで希望小売価格は3980円ながら、水位計や水循環用のエアレーションポンプも付いて本格的。種子は1カ所に2~4個、最大10カ所植えられる。キット付属のサニーレタスの種子で始めると最大40株が同時に育ち、4週間後には6~8人分が収穫できる計算だ。

 同社は昨年10月、新規事業開拓の一環として家庭菜園用栽培キット「ネイチャー ボックス」(7800~1万6800円)の販売を開始した。白熱球型のLEDライトを付け、アクリルケースで培地が透けて見えるなどのインテリア性を重視した結果、新築祝いなど贈答や病院受付の観葉植物の代替といった需要が出た。

 「しかし、価格に対して1回の育成で2人分程度と少ないので、手頃に始めたいというニーズに応えようと考えた」と開発営業担当の中山友寿さん。外見はシンプルでも本格的な水耕栽培を手軽に始められる入門版として打ち出す。

 自分への褒美

 袋や箱で野菜や植物を育てる栽培セットを手掛ける聖新陶芸(愛知県瀬戸市)で、園芸には向かない冬場に人気なのが「なべ野菜栽培セット」(希望小売価格1千円)や「自分大根」(同950円)といった冬物野菜。「なべ-」では、培養土と鉢代わりの小ぶりの土鍋(直径約15センチ)で春菊と京水菜を育てる。出窓など外光が当たる場所で室温程度を維持すれば春菊は40~50日、京水菜は30日程度で収穫が始まる。

 同社では「このサイズで量を確保するのは無理だが、『植物を育てた褒美として食卓を飾れればいい』という人向き。食育や自家栽培へのきっかけづくりになれば」と話している。

 野菜、天候不良で年内は高値?

 10月の猛暑と台風で生育に影響を受けた野菜は多い。東京都中央卸売市場の価格動向をみると、11月25日現在の卸売価格は過去5年の平均卸売価格と比べ、ホウレンソウ1.87倍、レタスで1.79倍の高値だった。農畜産業振興機構では「徐々に落ち着くものの、年内は高値傾向が続く」とみている。

 価格が安定している野菜の一つ、豆苗(とうみょう)を生産する村上農園(広島市佐伯区)によると、葉物野菜の高値を受け、10月の豆苗出荷量は前年同月比30%増。同社の豆苗は根付き販売のため、根元から数センチほど茎を残しておけば脇芽が伸び、再収穫できるのも人気の一つという。

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