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【ベトナム点景】フォーだけじゃない…ベトナムは麺大国だった

ニュースカテゴリ:暮らしの余暇

【ベトナム点景】フォーだけじゃない…ベトナムは麺大国だった

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港町ホイアンの名物「カオラウ」。伊勢うどんがルーツともいわれる汁なし麺(長浜明宏撮影)  そば、うどん、ラーメン、パスタ…豊富な種類の麺料理が食べられる日本は世界一の麺大国だと考えていた。しかし、ベトナムも日本に匹敵するかもしれない。世界に広まった平打ち麺フォーを始め、地域ごとに複数の米麺が朝食として定着している。

 まず港町ホイアンの名物「カオラウ」から紹介。ルーツは伊勢うどんともいわれる汁なし麺で、日本のラーメン店で提供される油麺と同じスタイルだ。

 かつて貿易港として栄え、日本人街もあったホイアン。17世紀に移り住んだ伊勢出身の貿易商人が日本へ宛てた手紙の中に、伊勢うどんの材料を送るよう書かれていた箇所があったそうだ。伊勢うどんに比べて麺は歯ごたえがあり、時代の移り変わりとともにアレンジが加えられたことがうかがえる。濃いめの甘じょっぱいタレをスプーン1杯ほどかけて食す。大変さっぱりしている。

 続いてベトナム最後の王朝、グエン朝の都フエの名物「ブンボーフエ」。中部ベトナムの代表的朝食でフエの至る所で看板を見掛けた。ブンはビーフン、ボーは牛という意味で赤唐辛子の入ったスープ麺だ。ベトナム料理全般にいえることだが、タイのように極端な辛さはなく日本人の味覚にマッチしているように感じる。

 田舎町ドンホイからは「バイン・カン」。こちらもやや辛めのスープ麺で、雷魚のような淡水魚や海老などの魚介類が豊富に入っている。麺はかん水を使わず米粉のみを原料としており、すいとんのような食感だ。直接入れて火を通すことでスープにほどよいトロミがつく。

 バイン・カンは同じ名前で地域ごとに姿が変わるバラエティー豊かな料理だ。主に中~南部で食べられるが、南部では中部と違ってタピオカ粉と米粉を原料とし、あらかじめ火を通した麺をスープに入れる。具はカニや豚足など存在感のあるダシが出るものが多いという。

 ベトナム料理教室を主宰し著作も多数ある高谷亜由さんによれば、ベトナムには米麺、小麦粉麺のほかタピオカ粉麺などの変わり種もあり、麺の種類だけで10以上、出汁や具の種類を加えれば数えきれないくらいの麺料理が存在するという。高谷さんは来夏上梓を目指し、ベトナム料理を紹介した本を執筆中。完成が待たれます。

 何はともあれ、こってり系のラーメンに胸やけを催す年代になったせいか、ベトナム麺にやみつきなりそうだ。路上の屋台で朝から麺をすすっていたベトナム人が多かったことにも納得。そして帰国後は体調がすこぶる良い。最近胃腸が弱ってるな、と自覚してきたご同輩にはベトナム旅行をぜひ勧めたい。(産経デジタル 長浜明宏)

 取材協力:ベトナム航空

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