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「なぜ、うちの会社に入ったの?」 新入社員が距離を置いたほうがいい人の特徴
配信元:@DIME
更新新年度がスタートし、職場に新入社員が入ってきた会社も多いだろう。新人は上司をはじめ、先輩や取引先、お客さんなど、様々な年代の人たちと接する機会が急に増え、戸惑うことも多いに違いない。会社員の経験が浅いため、自分にとって誰が大切な存在で、誰と関係を深めるといいのか、その区別すらつかない時間を過ごしているはずだ。今回は、この時期、新入社員にとって悪い影響をおよぼす可能性がある人たちについて考えてみた。言い換えると、少し距離を置いたほうがいい人たちだ。新入社員の人も、そうでない人も、ひとつの参考として読んでほしい。
1.業務を教えながら、会社や上司の批判をする人
新人研修などが始まると、上司や先輩の社員から様々なことを教わる。その中には、会社への批判もあるかもしれない。例えば、「なぜ、うちの会社に入ったの? 期待しないほうがいいよ。この会社にはビジョンがないから」というような具合に。もしも、こんなことを言われたら、聞き流そう。安易に同調しないことが賢明だ。会社を批判する人は、自分の処遇や待遇などに、不満を持っている場合がほとんどだ。この場合「幹部にビジョンがない」は、後からとってつけた理由でしかないケースが多い。これが事実であるかさえも疑わしいと思ったほうがいいだろう。
会社を批判する人は、自分の扱いがよくなると、不満を言わなくなる傾向が見られる。中にはそれまで言っていたことと正反対なことを、つまり会社のことを肯定する人まで現われる。言い分はコロコロと変わり、実にいい加減だ。そもそも、本当に会社に対して不満があるのなら、わざわざ新人に言うようなことではないはずだ。自分が早く辞めてしまえばいいだけのことだ。会社には、様々な人がいる。こういう人に感化され、会社のことを悪く見ることだけは避けたほうがいい。
2.先輩風を吹かす人
30代半ばまでくらいで、昇格が遅れている人に、先輩風を吹かすタイプは多い。例えば、「俺は●●●という仕事をしてきた。●●●が完璧にできるのは、俺しかいない」といった類のものだ。たとえ、これが事実であったとしても、受け流したほうがいい。その先輩は、上司ではないのだから。部下にとっては、上司こそが「命綱」であり、真っ先に大切にすべき人である。ところが、先輩風を吹かす人の中には「自分にだけ、気を使え!」と言わんばかりに振る舞う。
最初のうちは、新人は会社のからくりがわからないため、戸惑うかもしれないが、このような先輩とは深く付き合わないほうがいい。心を許してしまうと、その後もしつこく誘われる可能性があり、自分の派閥に組み込もうとする。決して先輩は、後輩であるあなたをかわいがっているわけではなく、単に自分を大きく見せることができる相手を欲しがっているだけなのだ。そんな人に囚われる必要はない。
3.早々と辞める同期生
5月の連休明けや6~7月になると、早速、会社を辞める新人がいる。それもひとつの生き方なのかもしれないが、わずか数か月で退職するぐらいなら、そもそもなぜ入社したのか。20数年前、私が新卒で会社に入った時も、数人の同期生が数か月で辞めた記憶がある。後から、その理由を本人に聞くと、「あの会社じゃ、ダメだよ」と批判をしていた。しかし、その言い分は、入社するはるか前にわかるようなことばかりだった。例えば、「全国に転勤する可能性がある」「新入社員は最初はみんな●●●に配属される」といったことだ。つまり、就職活動の時にきちんと調べていなかったのだろう。こういう人にも感化されないほうがいい。要は、不満を言いたくて仕方がないのだ。
4.学生時代の友人で「不本意に入社した人」
学生時代の友人は、卒業してからも親しくしておいたほうがいい。何かの時に助け合える大切な仲間だ。しかし、友人の就職先が本人の希望とは程遠い会社だった場合、考えたいところだ。そのような人は、強い不満を抱え込んでいる可能性が高い。私が取材を通して多くの新入社員を観察してきた結果、「不本意に入社した人」は、得てして学生時代の友人たちに愚痴や泣き言などを言い始める。それがエスカレートすると、しつこいぐらい電話をしてきたり、メールを送ってくる。新人は、こういう人の話は、あまり聞かないほうがいい。まだ、会社に入ったばかりで、不満を聞くことに慣れていないからだ。それに、悪い影響を受けることすらある。縁を切る必要はないが、深入りはするべきではない。
入社すると、最初の1か月は緊張し、職場が毎日、新鮮なものに感じる。だが、しだいに疑問や不満を感じるようになる。人が成長していく上で、不満を感じることも大切だが、入社して日が浅いうちは、とりあえず会社や職場に慣れることを優先するようにしたい。会社を辞めることなど、いつでもできるからだ。まずは、自らがするべきことをきちんとすること。それがこの時期、最も大切なことである。
文/吉田典史
ジャーナリスト。主に経営・社会分野で記事や本を書く。著書に「封印された震災死」(世界文化社)、「震災死」「あの日、負け組社員になった…」(ダイヤモンド社)、「非正社員から正社員になる!」(光文社)、「悶える職場 あなたの職場に潜む「狂気」を抉る」(光文社)など、多数。