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苦痛だった「天声人語」の要約 作家・羽田圭介さんの自信になった“勘違い”

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苦痛だった「天声人語」の要約 作家・羽田圭介さんの自信になった“勘違い”

配信元:PRESIDENT Online 更新

 早速、いろいろなアイデアを捻りだしてはネタ帳をつけ、高2からは習作を書き始めた。その後の活躍は、みなさんご存じの通りである。

 才能と同じくらい、勘違いによって生まれるモチベーションも大事なんだと思います。「これをやっていても、花開かないかもな」と諦めかけても、思い直して継続できるようなモチベーションです。子供は大人に褒められると「自分はこれが得意なんだ」「自分には才能があるかもしれない」と素直に思いこみますよね。「○○くんは面白いね」と言われ続けていたら、お笑い芸人の道を歩んでいたりとか。きっと、そんなきっかけも大事なんじゃないかな。

 羽田さんの場合、直接的に褒められたわけではない。母親の態度の変化から、「僕は母を超えたんだ」と勝手に思っただけである。しかしこの大いなる勘違いがモチベーションの源泉になったのは間違いない。

 子供に勘違いをさせるという意味では、大人はもっと気軽に子供を褒めていいのだと思います。

 羽田圭介 1985年生まれ。明治大学卒業。2003年、明治大学付属明治高校時代に『黒冷水』で作家デビュー。同作で、第40回文藝賞を当時最年少の17歳で受賞。15年、『スクラップ・アンド・ビルド』で第153回芥川賞受賞

 (小澤啓司=文 市来朋久=撮影)

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