ヘルスケア

画期的インフル薬「ゾフルーザ」の誤算 変異ウイルスで意見分かれる

 ゾフルーザの信用を高め、来シーズン以降も販売量を確保するためには、新しい情報の公開を積極的に行い、患者や医学界に届けること以外に道はない。

 ゾフルーザの変異ウイルスの出現率をめぐっては、研究機関によって解析方法や母数の取り方が異なり、その数字に大きな違いが出ている。

 国立感染症研究所は3月、ゾフルーザを投与したA香港型インフルエンザの患者30人のうち22人にあたる「73.3%」から変異ウイルスが出現したと報告。大きく報じられ、翌日の東京株式市場では、塩野義株が下落した。同研究所によると、全国の提携研究機関から無作為に集めた検体を集まり次第解析しているという。提携研究機関は薬の効きにくい患者からウイルスを採取している可能性もある。同研究所は「解析数が増えれば、確率が減る可能性はある」。

 塩野義が調査を依頼した新潟大学大学院医歯学総合研究科の斎藤玲子教授は、20歳未満の患者(インフルエンザA香港型)33人を調べたところ、投与後に3人から変異ウイルスが出現し、確率は9.1%だったと発表。ただ、母数を塩野義の治験と同様に投与前後の両方でウイルスの遺伝子解析が可能だった9人に絞ると、33.3%の高率だった。斎藤教授は「投与後にウイルスが検出されない人も母数に含んだ数字が臨床現場の実態に近いのでは」と話す。

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