クルマ三昧

“危険行為”も監視 3D地図を活用した日産の最新プロパイロットが凄い

木下隆之
木下隆之

 3D高精度地図データが路面の曲率や傾斜まで把握しているから、先を予測しながら走行してくれる。路面が傾いていたのならば、クルマが流れないようにあらかじめ身構えてくれるのだ。この機能が効いているのだろう。

 世界初の技術

 仮に、前方に遅いクルマがいた場合には、自動で追越しまでやってくれるというサプライズも。もちろん前後左右の安全は、クルマがセンシングしてくれる。

 カーナビが誘導するICが近づけば、徐々に追い越し車線から走行車線に移動する。さらに、ランプウェイに誘導してくれる。そればかりか、カーブに適した速度まで減速してくれるのだ。例えば、東名高速から圏央道を経由して中央道に乗り入れる…、などという複雑なルート走行もこなす。両手を膝の上に置き、アクセルペダルにもブレーキペダルにも触れずにである。世界初の技術である。

 ここまでいくと、「スマホ運転」が可能だな、などと危険な発想をしてしまいそうになって頭を振った。あぐらをかいて、メールのやりとりをしてしまいたくなるに違いない。それほど精度が高いのである。最終的にはドライバーに責任が委ねられるレベル2ではあるが、近い将来の自動運転が目前に迫っていることを知るのである。

 こうなると、はたして安全なのかと疑いたくなる。というのも、「リスク・ホメオスタシス理論」が脳裏に浮かぶのである。

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