後付け感ぬぐえず
デザイン的にも迷走は残る。インフィニティ顔が唐突に日産の象徴である「Vモーショングリル」に改められた。GT-Rやリーフと同系統の顔付きになったことはニッサンブランド回帰を主張しているものの、ボディは従来と変わらないから、つまりインフィニティと主張していたデザインそのものゆえに、後付け感はぬぐえない。テールランプの「丸形4灯」回帰は個人的には歓迎したいが、「インフィニティからニッサンへの回帰」を掠れた喉で声高に叫んでいるかのようだった。
もっとも、マーケティング担当者のブランド戦略は場当たり的でも、技術集団の心意気は熱い。採用した運転支援技術「プロパイロット2.0」は優れた出来栄えである。レザーとカメラに加え、「3D高精度地図データ」を組み込んだ。これにより、自車の位置を正確に把握することに成功。道路形状を先読みすることも可能になった。両手を離していても、車線の中央を正しく走ってくれたのだ。ピンボールのように左右に蛇行することもなかった。日本国内で経験したなかでは最高の完成度である。
ここにきて、新開発の3リッターV型6気筒ツインターボの採用からも、力の入れようが伝わってくる。ダイムラーの直列4気筒から決別したのだ。最量販が期待されるモデルには、3.5リッターV型6気筒ハイブリッドが積み込まれた。スポーティー仕様の「400R」も用意されている。