合理的判断はとても大切であるが、「合理的そうにみせた判断」はやっかいな代物であるとの例である。だが、前述したように、人の心は安定を目指すから「合理性をあらわしていそうな姿」にすがりつこうとする。それにあわせて、攻撃対象を持ち出してくる。
動画を見終わって考えた。
ガリンベルティは、人間のこうした弱さが生む、「必然として生じる不安定な状況」を子どもに教えると良いと言っているのだろう。親がどう子どもを守ろうが、親も人間である限り、人間の弱さから逃れられない。安定であるはずがない。
存分な愛情を親が注ぎながらも、不安定な人生から子どもが隔離されることは決してない。逆にいえば、だからこそ、数少なくても信頼できる人との関係を築くのが、大きな課題になるのである。
【ローカリゼーションマップ】はイタリア在住歴の長い安西洋之さんが提唱するローカリゼーションマップについて考察する連載コラムです。更新は原則金曜日(第2週は更新なし)。アーカイブはこちら。安西さんはSankeiBizで別のコラム【ミラノの創作系男子たち】も連載中です。