ローカリゼーションマップ

「人生は不安定だから自分は自分で守る」 新型コロナで子供に教えたいこと

安西洋之
安西洋之

 合理的判断はとても大切であるが、「合理的そうにみせた判断」はやっかいな代物であるとの例である。だが、前述したように、人の心は安定を目指すから「合理性をあらわしていそうな姿」にすがりつこうとする。それにあわせて、攻撃対象を持ち出してくる。

 動画を見終わって考えた。

 ガリンベルティは、人間のこうした弱さが生む、「必然として生じる不安定な状況」を子どもに教えると良いと言っているのだろう。親がどう子どもを守ろうが、親も人間である限り、人間の弱さから逃れられない。安定であるはずがない。

 存分な愛情を親が注ぎながらも、不安定な人生から子どもが隔離されることは決してない。逆にいえば、だからこそ、数少なくても信頼できる人との関係を築くのが、大きな課題になるのである。

安西洋之(あんざい・ひろゆき)
安西洋之(あんざい・ひろゆき) モバイルクルーズ株式会社代表取締役
De-Tales ltdデイレクター
ミラノと東京を拠点にビジネスプランナーとして活動。異文化理解とデザインを連携させたローカリゼーションマップ主宰。特に、2017年より「意味のイノベーション」のエヴァンゲリスト的活動を行い、ローカリゼーションと「意味のイノベーション」の結合を図っている。書籍に『「メイド・イン・イタリー」はなぜ強いのか?:世界を魅了する<意味>の戦略的デザイン』『イタリアで福島は』『世界の中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』。共著に『デザインの次に来るもの』『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?世界で売れる商品の異文化対応力』。監修にロベルト・ベルガンティ『突破するデザイン』。
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ローカリゼーションマップとは?
異文化市場を短期間で理解すると共に、コンテクストの構築にも貢献するアプローチ。

ローカリゼーションマップ】はイタリア在住歴の長い安西洋之さんが提唱するローカリゼーションマップについて考察する連載コラムです。更新は原則金曜日(第2週は更新なし)。アーカイブはこちら。安西さんはSankeiBizで別のコラム【ミラノの創作系男子たち】も連載中です。

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