お金で損する人・得する人

コロナで激変する収入 不安に対処する家計管理の5ステップ

高橋成壽
高橋成壽

 5.要支払いを先延ばしする

 こうして書き出してみると、生きていくのに必要な支払いが多いことがわかります。生活に必要な公共料金などの支払いは、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、総務省から支払い猶予に対応するよう要請が出ています。上水道、下水道、NHK、電気、ガス、固定電話、携帯電話などの支払いを先延ばしにすることができますので、必要に応じて過去の請求書にあるコールセンターに問い合わせしましょう。

 他にも、生命保険、損害保険、税金、社会保険料の支払いも猶予できる可能性がありますので、保険会社や税務署などに問い合わせたり、WEBサイトを確認しましょう。

 支払いを先延ばしにする場合は、後々改めて支払いが必要となります。支払いが免除されるわけではありませんので注意してください。支払い猶予の期間は、利息がかからないことが多いと思いますが、支払い猶予期限を過ぎた場合は多額の利息が課される可能性がありますので、払わなくていいなんてラッキーでは済まないと覚えておくといいでしょう。

 家計見直しの際は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化することを念頭に、手元のお金にゆとりを持つようにしましょう。毎月の支出6カ月分の預貯金がない場合は、支払い猶予を検討、3カ月分に満たない預貯金の人は、支払い猶予を申請した方が安心です。

高橋成壽(たかはし・なるひさ)
高橋成壽(たかはし・なるひさ) ファイナンシャルプランナー CFP(R)認定者
寿FPコンサルティング株式会社代表取締役
1978年生まれ。神奈川県出身。慶応義塾大学総合政策学部卒。金融業界での実務経験を経て2007年にFP会社「寿コンサルティング」を設立。顧客は上場企業の経営者からシングルマザーまで幅広い。専門家ネットワークを活用し、お金に困らない仕組みづくりと豊かな人生設計の提供に励む。著書に「ダンナの遺産を子どもに相続させないで」(廣済堂出版)。無料のFP相談を提供する「ライフプランの窓口」では事務局を務める。

【お金で損する人・得する人】は、FPなどお金のプロたちが、将来後悔しないため、制度に“搾取”されないため知っておきたいお金に関わるノウハウをわかりやすく解説する連載コラムです。アーカイブはこちら

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